モラルBOX日記

【豊橋市立高師小】顔が見えない場だからこそ

公開日
2015/06/30
更新日
2015/06/30

情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)

 情報化社会の進展により、インターネットの普及が急速に進む一方で、情報モラルに対する意識の低さによる、不用意な個人情報の発信や他者に対する誹謗中傷などの書き込みは後を絶ちません。しかし、高学年を中心に、自分専用の携帯電話やスマートフォンを所有し、インターネットやLINEなどのSNSを自由に使用できる児童が多くいます。そこで、インターネットの正しい利用方法を考えてほしいと願い、道徳の授業を行いました。
 まず始めに、チャットを体験しました。ハンドルネームを自由に設定して、匿名で何でも書き込んでよいことにすると、意味のない文字の羅列や、直接口に出すにはためらうような書き込みが見られました。感想を聞くと、「匿名だと、何を書いてもばれないから何でも書き込める」「名前を隠すと何でも言えるから、チャットは楽しい」といった意見が出ました。
 次に、インターネットの掲示板への書き込みで友達とトラブルになってしまうという内容の資料を用いて、道徳の授業を行いました。話し合いでは、登場人物の軽はずみな書き込みを批判する意見や、「チャットは書いたことを消せないから、気をつけないといけない。」「いろいろな人の意見が聞けるからいいけど、逆に、すぐに書き込めてしまうからこわい。」など、チャットや掲示板そのものに対する意見も出されました。
 授業後のふり返りには、「実際にチャットをやってみたときは楽しかったけど、簡単に書き込めるチャットで大きなトラブルになることが話し合いでわかりました。」「チャットや掲示板は、顔が見えないから相手の気持ちがわからずこわいなと思いました。相手の気持ちを考えて使うようにしたいです。」といった記述が見られました。
 この授業を通して、匿名性のあるインターネット上だからこそ、相手のことを考えた言動や、思いやりのある行動が大切だという意識をもち、情報モラルに対する理解を深めることができました。