スマートコミュニティバイオを通した地域との連携・協働の工夫
- 公開日
- 2024/10/23
- 更新日
- 2024/10/23
心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)
本市の教育大綱では、「人間力を育みいつまでも健やかで夢と生きがいをもち 成長できる人づくり 〜自然共存・地域共存・多様性尊重〜」を、目指す教育理念と掲げている。その中で、「地域で家庭や学校を支え、関わり合いながら、向上心をもって、共に成長する」地域共存の実践を紹介する。
本市では、スマートコミュニティバイオを企業から提供していただき学校に設定している。スマートコミュニティバイオとは、生ごみを資源化できる小型のバイオガス装置(メタン発酵)である。生ごみを入れて発酵させることで、液肥とエネルギー(メタンガス)を発生させることができる。液肥はそのまま畑や家庭菜園で活用することができ、メタンガスは専用のコンロを用いれば、調理器具の一つとして使用することが可能である。
生ごみから液肥やエネルギーが発生する仕組みを学ぶため、本校と同じメカニズムの装置を使った取組を学習した中学生から、装置についての機能や、今後の活用の可能性について、何度か学ぶ機会をもった。また、PTAの方々に対しても、装置について学ぶ機会をもった。市の地域共生推進課の職員から説明を聞き、どのように循環して液肥やエネルギーができるのかについて、更に理解を深めていった。
スマートコミュニティバイオからできた液肥は、校内で利用するだけでなく、地域の方にいつでも活用していただけるよう、設置コーナーを設けて、持っていっていただけるようにしている。液肥を利用されている方からは、作物を育てるにはよいと評価を頂き、地域の貢献する意識につながっている。さらに、地域とのつながりができたため、校内にある農園での作物の栽培を地域の方から教えていただいている。子供たちは、地域の方の経験と知識を学び、学校でできた液肥を利用することで、作物栽培の楽しさを実感できている。
スマートコミュニティバイオを活用した取組には、多くの可能性が秘められている。生ごみから液肥やエネルギーが生まれ、それを活用して次なる作物が育てられていく仕組みは、子供たちにとって、循環型社会の在り方を学ぶよい機会である。また、装置があることで、地域とともにある学校の意義もより高くなる要素がある。地域と学校とのつながり、地域の住民同士のつながりがもてる一助になることもできるのではないかと考えられる。