【豊田市立土橋小】ネットで知り合ったトモダチ
- 公開日
- 2015/08/31
- 更新日
- 2015/08/31
情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)
本校の高学年の児童で通信機器に関するアンケートを行った結果、スマートフォンを持っていると答えた子が14.2%、スマートフォン以外でもDSやPSPといった携帯ゲームでオンライン通信ができる環境にあると答えた子が83.1%いた。これらから分かるように、携帯ゲーム機についてはほとんどの児童が所持している上、その通信機能で不特定多数の人とゲームをしたり、コミュニケーションをしたりすることができる環境にある。また、この通信機器によるトラブルやいやな気持ちになったことがわずかではあるが5.6%の児童が経験している。
5年生を対象にして、「ネットで知り合ったトモダチ」の教材を用いて情報モラル授業を行った。この授業のねらいは悪意をもってインターネットを利用している人がいることを知り、その危険性に気付くことである。その教材の内容は、中学生の女の子「ゆず」が携帯ゲームを介して、一人の女の子と知り合う。お互いにチャットの会話で仲良くなっていく。その会話の中で、流行っているものやどこの近くに住んでいるかなどの話題になる。しかし、その知り合った女の子は実は男の人であって、男の人がニヤリと笑ってこの教材は終わっている。
この教材をもとに、ゆずの何が問題だったかについて子どもたちに話し合わせた。すると、「○○の近くに住んでいると個人情報を話した。」「だれかもわからない人に簡単に話しかけた。」などの意見があがった。また、この後どういう問題が起こるかという予想を話し合ったところ、「男の人が家を探すかも知れない。」「ストーカーにあうかも。」「このあと電話番号とか他の個人情報も聞き出すかも知れない。」などの意見が出された。
本時のまとめとして、グループでどういうことに気をつければいいか話し合わせたところ、「知らない人とはやりとりをしない。」「個人情報を教えない。」「ネットにつなぐときはルールやきまりを守る。」「心配なことはすぐに親や信頼できる大人に相談する。」などの意見が出された。これらを子どもたちでまとめさせた結果、「知らない人とはやりとりせず、親と相談しながらルールやきまりを守る。」となった。
スマートフォンや携帯ゲーム機を媒体としたオンラインゲームやコミュニティーゲームは今後もますます広がっていくことが予想される。その利点と問題点の両面から多面的に理解させていくとともに、子どもたちがネットマナーやモラルを身につけ、快適で安全に使っていくために大切なことを確かめあい、意識を高めることができた。