モラルBOX日記

【豊川市立金屋小】  ものを見るということ

公開日
2016/06/01
更新日
2016/06/01

情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)

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 本校5年生のクラスで、ものを見るということ(資料「ブッタとシッタカブッタ」小泉吉宏 著 メディアファクトリー)を主題として情報モラル授業を行いました。まず、子どもたちに尻尾と後ろ足だけの馬の絵1を見せました。そして、「ブタが初めて馬を見ました。塀のかげから見えたのは、お尻だけでした」と説明しました。次に、耳とたてがみだけが見える馬の絵2を見せました。そして、「次に見た馬は、耳とたてがみしか見えませんでした」と説明しました。最後に、鼻だけが見える馬の絵3を見せながら、「最後に見た馬は、鼻だけしか見えませんでした。」と説明しました。その後子どもたちに、「ブタは、馬をどのような動物だと思ったのでしょうか」と質問しました。「ブタが初めて馬を見たんだよ」と強調しながら、ブタが見た馬を子どもたちに想像させて、ワークシートに描かせました。

 子どもたちが描いたのは、胴体がある4本足の普通の形をした馬がほとんどでした。2名だけ、2本足の胴体のない馬を描きました。そして、ブタが想像した馬(2本足の胴体のない馬)を提示すると、子どもたちはみんな「えー」と言い驚いていました。ブタがなぜ2本足の胴体のない馬を想像したのかという理由を答える中で「ブタは思い込んでしまったんだ」という意見がありました。続いて、自分の生活での経験を思い出させ、東日本大震災であった、事実とは違ったネットへの書き込みや拡散で人々が不安になったことを取り上げました。

 授業後の子どもたちの感想には、「自分の思い込みだけで判断してはいけない」「人の思ったこと、言ったことに左右されてはいけない」という意見が多くありました。自分たちの思い込みを実感し、少ない情報と思い込みによる間違った捉え方をしてしまうと、それがあたかも正しい情報として流れてしまうことの恐ろしさを伝える授業となりました。