モラルBOX日記

【美浜町立野間小学校】卒業生からのメッセージ

公開日
2017/05/12
更新日
2017/05/12

ちょっといい話

 平成28年度の野間小学校の卒業式は、出席した多くの人の心に残る感動的な卒業式になりました。昨年9月のことです。6年生の女子児童2名が校長先生に「相談があります。」と放課に校長室を訪れたそうです。校長が用件を聞くと「私たちの卒業式を思い出深いものにしたい。そのために、卒業式の中でお世話になってきた1年生からの担任の先生方へサプライズで感謝の言葉を伝えたい。卒業式の歌も、私たちが歌いたい歌を1曲追加したい。」とのことでした。校長は彼女たちの意思を前向きに捉えながら、それを実現するために必要な条件がいくつかあることを伝えたそうです。そして3学期、見事に条件をクリアした彼らは「自分たちらしさ」を生かした卒業式を実現させることができました。当日、全力で呼びかけをし一言一言かみしめるように歌う卒業生の姿は、列席者の胸を熱くさせました。式に参加した在校生も、卒業生の思いを感じ取り、共に涙を流していました。
 そして、4月。新しい学年が始まり、新6年生は卒業生が残してくれた思いを継ぐために、毎日奮闘しています。自分たちも「あんな卒業式を」という思いを抱きつつ、最高学年としてのプレッシャーと戦っています。「自分たちにできるだろうか」「なんだか大変そうだ」子どもたちの表情にそんな気持ちがにじみ始めているのがわかるようになったころ、卒業生が本校を訪ねてきました。そこで現6年生担任が「卒業生として今の6年生にメッセージを残してほしい」と彼らに頼み、急遽メッセージビデオを撮ることになりました。ビデオの撮影には、半数以上の卒業生が集まってくれました。「学校の代表をやるのは苦しかったけど、振り返ってみればよかった」「たくさんの話し合いを通して、意見を言う大切さを知った」「6年生として何かを任されるのは力が認められたからこそ。チャンスだと思ってほしい」などの言葉を残してくれました。
 卒業生からのメッセージを見た新6年生は何を思ったことでしょう。心の奥底の部分までを計り知ることはできませんでしたが、彼らのまなざしは迷いを吹っ切ったように晴れやかだったように見えました。

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