【常滑市立常滑東小学校】 かべの らくがき だいじょうぶ?
- 公開日
- 2017/08/31
- 更新日
- 2017/08/31
情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)
ノートや教科書、机など、身の回りの物に落書きをしたことのある1年生児童は多い。ちょっとした出来心で壁に悪口を書いてしまった落書きが、想像以上に多くの人に広がってしまう怖さを理解し、うその情報は決して流さない態度を育てることを目標に、道徳の授業に取り組んだ。
紙芝居「さるおの らくがき」(さるおくんと学ぼう)を資料として用い、壁に悪口を書いたときのさるおのすっきりした気持ちと、壁の前を行き過ぎる人の多さを強調し、担任の先生から壁の落書きの話を聞いたときのさるおの気持ちを考えさせた。1年生の1学期は、まだ自分の思いを文章表現できない児童が多い。そのため、発言をした児童の意見を板書にまとめて色を付け、似ている考えの色をワークシートに塗ることで意見を表現させた。「ノートに書けばよかった」「こわい」というのは、不特定多数の人を念頭に置いた意見である。授業後の感想では、「誰が見たか知らないけれど、くまおくんだけじゃなくて、その落書きを見た人に謝りに行かないといけない」と発言した児童がいた。
本主題を扱ったことは、インターネット上の掲示板にされる落書きほど、情報の広がりは大きくないが、児童の経験とつながる日常的なモラルを考えさせるのに適当であった。本学級で、自分の携帯電話を持っている児童は約20%、自分の携帯電話でゲームやメールをしたことのある児童は約10%、家族の携帯電話でゲームをしたことのある児童は約90%、メールをしたことのある児童は約40%と非常に多い。この時期に、情報モラルについて考えさせることは、今後のメディア環境に身を置く児童にとって、有効であると考える。