モラルBOX日記

【豊明市立豊明中学校】給食で見られたほんの小さな心遣い

公開日
2017/11/28
更新日
2017/11/28

ちょっといい話

 10月中旬、係や委員会が後期の分担になることに合わせて、学級の給食当番のメンバーも再編成した。慣れない一巡目、当番の一人の生徒が、配膳している肉そぼろの汁を、食器の意図しないところにつけてしまった。「全員に均等に配れるだろうか」と、気を取られながら配膳していたのだろう。その様子を近くにいた教師が「どうするだろうか」と見ていると、その生徒は「その食器、私の机に置いておいて」と友達に伝えていた。「学級の仲間が食べるときに、汁が手について嫌な思いをするかもしれない」との思いから出た小さな心遣いであった。
 別の日、ある学級では、欠席者がいて、人気メニューのメンチカツが残っていた。じゃんけんをして勝ち残った二人は、前日もおかわりじゃんけんをした二人だった。「じゃんけん、ポン。」前日も勝った生徒がまた勝った。すると、勝った生徒は、「半分にしよう」と提案。負けた生徒は「いいよ、負けたんだし」と遠慮気味だったが、相談して半分ずつにすることになった。スプーンで切り分けた後、「小さい方は僕が」と、じゃんけんに負けた生徒がうれしそうに言っていた。その後、メンチカツを切り分けたスプーンを見て、更に心が温かくなった。じゃんけんで負けた生徒は、「誰かスプーンを落としたら、新しいスプーン使うよな」とつぶやきながら、本来返却すべき所とは別の場所にスプーンを置いて、自席に戻っていった。もしも誰かが会食中にスプーンを落としたとき、使用済みのスプーンが手前にあったら奥の未使用のスプーンをすぐに取り出せなかったり、使用済みのスプーンに触れた未使用のスプーンは気持ちよく使えなかったりすると考えたのだろう。
 いずれも、何げない日常の出来事で、大きく褒めたたえられる機会がないような出来事かもしれないが、生徒たちの小さな心遣いを見落とさないようにしようと思わせてくれた出来事であった。

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