モラルBOX日記

【知多市立旭南中学校】道徳の時間の中で自己の心と向き合う生徒の育成

公開日
2018/02/28
更新日
2018/02/28

ちょっといい話

 「人は誰もが弱さや醜さをもっている。それでもよりよい生き方をしたい。」そんなことを実感できる道徳授業を目指して、本校は道徳の研究に取り組んでいます。
 生徒の心を育てていく過程として着目したのが「メタ認知」と「セルフモニタリング」です。心が育つ最初の段階は、自分の現状を客観的に知り、自分のよさや課題を見極めることが必要です(メタ認知)。そして、今の自分と理想の自分とのギャップに気づき、理想の自分に向けて努力する段階(セルフモニタリング)へと成長していきます。道徳の授業においては、友達の考えを聞いて自分はどう違うかを明確にさせ、その上で理想の自分に近づくために今の自分にはどんなことができるか、という具体的な思いをもたせることを大切にしてきました。
 9月に行われた、1年生の道徳授業を紹介します。担任教師は、後期の役員決めを前に、学級全体としてもう少し何事にも積極的になってほしいという願いをもっていました。そこで、「やらない理由」という資料を用いて、「自分をレベルアップさせるためにはどんなことが大切か」を考える授業を行いました。価値の自覚の場面で、印象的なことがありました。前期級長の生徒は、後期も級長に立候補したいものの、自分が日頃十分にできていないことがあるのを自覚していました。その彼が仲間の考えを聞く中で自分を内省しました。「信用されるように頑張りたい」という抽象的な思いを書いた彼に対して、教師は、「信用されるためにはまず何から始めようか」と問いかけました。すると「トイレのスリッパをそろえるところからやってみようかな」という具体的な思いをもつことができました。彼なりに、セルフモニタリングが機能していると確信した瞬間でした。
 このように、少しずつではありますが、生徒は自己の心と素直に向き合うことができるようになってきています。今後も、互いに本気で語り合える授業を実践していきたいと思います。

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