【岡崎市立大門小学校】 友達の肖像権を考えよう
- 公開日
- 2018/03/30
- 更新日
- 2018/03/30
情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)
子供たちは、パソコン教室での授業を楽しみにしている。国語でローマ字を習ったので、自分の名前をローマ字で入力することができるようになった。自分の名前以外にも、興味が高まり、自分の書いた作文を自分でローマ字で入力してみたいと思う子供が増えてきた。
そこで、3学期のクラスの思い出づくりに、写真を使ったニュース番組制作をソフトを使って行った。そこでは、自分の写真以外にも、友達との写真を思い出に残したいという子供が出てくる。その番組作成ソフトでは、テロップを差し込めるので、「大切な友達〇〇くん」と写真に合わせて文字を入力していける。それは、子供たちにとって、とても楽しいことであった。
しかし、そこで問題も起こってくる。中には、友達に使われたくない写真を勝手に使われてしまっている子供がいたり、テロップにおもしろさを感じ、少し悪ふざけをした言葉を友達の承諾なく使ったりした子供が何人か出はじめてきた。
子供たちは、楽しい授業をしているのにもかかわらず、作業しながら不満に感じたり、隣の子の作業の様子を見る中で、自分に不安を感じたりする中で、思い出番組作りを行っている状況となった。
子供たちに少し問題を生じさせたタイミングを見計らって、子供たちを一度集めて、「肖像権」についての話を行った。子供たちに、人の写真を承諾もなく勝手に使わない、人が嫌になるような写真の使い方はしない、ということを説明し、約束させた。それからは、友達同士で、「この写真、使ってもいい?」「この写真で、こんな言葉を入れてみたけど、嫌な気持ちする?」などと、相手を気遣えるようなコミュニケーションが見られるようになった。
様々な思いを実感することで、子供たちの学びにつながっていく。言葉やその意味を普通に教えただけでは、子供たちは意味や問題を把握しにくい。
授業後には、「肖像権」について理解を深め、友達との絆(きずな)も深めることになった。