【豊川市立中部中学校】SNS等のトラブル
- 公開日
- 2019/12/11
- 更新日
- 2019/12/11
情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)
本校では、中学1年生の時点で、クラスの3分の1以上の生徒が、スマートフォンをもっているという実態がある。スマートフォンを使って安易に写真を撮り、SNS上に公開してトラブルになったり、SNS上で悪口を言ったことで、トラブルになったりする事案が発生している。本校のアンケートによると、SNSの危険性への認識が十分でなく、SNSをゲーム感覚で安易に利用している生徒が多いことが分かった。そこで、SNSへの理解を深め、安全で安心してSNSを利用できるように、中学1年生を対象に授業を行った。
授業の導入では、SNSの危険性を具体的にイメージすることができるようにするために、SNSの利用が原因となった実際の事件の新聞記事を提示した。SNSは、生徒にとって身近なものであるため、興味深そうに新聞記事を読んでいた。その後、より自分たちに身近な問題として把握させるために、SNSのトラブルをテーマにした事例映像を見せた。自分たちの日常生活で見られる場面が多く再現されており、授業の振り返りに、「自分のこととして考えることができた」と書いている生徒もいた。
その後、SNSでトラブルが起こらないようにするには、どうすればよいかを考える活動の中で、生徒から、「危険だから使わなければよい」という意見を引き出すとともに、その利便性についての意見も引き出し、意見が対立する場面を設定した。話合いの中で、SNSの危険性と利便性の二つの面から、SNSを安全で安心して利用できるようにするための方法を考えさせた。生徒からは、「家庭でのルールを決める」「相手がどう感じるかを考えてから送信する」「SNS上だけでなく、ふだんの関わりを大切にする」などの意見が出た。
授業の振り返りからは、「SNSでトラブルになるのは、なぜかが分かった」「ふだんの生活でダメなことは、SNS上でもダメなことが分かった」「SNSは、危険な面もあるが、よい面もあるので、使い方をきちんと考えたい」などの意見が出た。
情報モラル教育は、一度で完了するものではないので、今後も、継続して、生徒の実態把握を行い、その時々で必要な授業を行っていきたい。