【扶桑町教育委員会】道徳の「バトンリレー」(扶桑北中学校)
- 公開日
- 2021/11/22
- 更新日
- 2021/11/22
県教委・市町村教委の取組(利用しない)
扶桑北中学校では、道徳の授業力向上に向けて、「バトンリレー」を行っています。「バトンリレー」とは、一つの授業を各クラスで順番に行い、その都度教員で反省会を行い、改善していくものです。本年度3年生では、「ハゲタカと少女」という教材を用いて、中心発問に重点をおきました。
報道カメラマンが飢餓地域で、ハゲタカに襲われかけた少女に遭遇した場面を取り上げ、1回目の授業では、中心発問を「あなたは写真を撮りますか、少女を助けますか。」としました。生徒は、さまざまな意見を出すことができました。しかし、反省会の中で「『写真を撮る』という選択をしづらい生徒がいたかもしれない」という意見が出ました。また、「今回のテーマが『生命の尊重』であり、自分事として捉えることが困難な内容だったのではないか」という意見も出されました。
2回目の授業では、反省点を生かし、「カーターさんの行動をどう思うか。」という発問に変えました。カーター氏の行動に対する考えを問うことで、生命の尊さを導き出したいと考えたからです。生徒は、どちらの立場からも意見をもち、命の尊さや重さを書いた感想が多く見られました。
最後の授業では、2回目と同じ発問とし、その後、対立意見で議論を進めていく展開としました。いろいろな立場から意見を出し合う中で、自分の立場を明確にしたことで、自信をもって議論する姿が見られました。
「バトンリレー」を通して、中心発問を生徒の様子をもとに分析し、よりよいものにしていくことができました。今後も、学校全体で授業力向上を目指します。