モラルBOX日記

【刈谷市立小垣江東小】ゴンからのおくりもの

公開日
2012/09/19
更新日
2012/09/19

ちょっといい話

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 「あきをみつけよう」の学習をしている1年生の教室に、毎日のようにどんぐりや葉っぱなどが届けられるようになりました。
 朝、1年生が教室に入って来ると、給食配膳台の上に手作りの紙で作った箱の中に、茶色のどんぐりや緑色のどんぐり、どんぐりの帽子、ふちがぎざぎざの緑の葉っぱなどが入っています。紫色の花や松ぼっくりのこともありました。1年生の子どもたちは、いつの間に、どこから、誰が持ってきてくれたのか興味津々です。「天井から来たんじゃない?」「小垣江東の人じゃないんじゃない?」等々、子どもたちはあれこれ考えていました。担任が、「1年1組のみんな、運動会お疲れ様。よくがんばったね!」っていうメッセージかもしれないねと投げかけると、1年生の子どもたちは目を輝かせて大きくうなずいていました。
 6日目のプレゼントには、葉っぱの手紙が添えられていました。「おてがみのはっぱ いちじくのにおいがするよ ゴン」「きいろいおおきなみは かりんだよ ゴン」「うろこがらのパンツは マテバシイだよ ゴン」「もさもさのはっぱは クヌギだよ ゴン」「あけると くさいみが でてくるよ ゴン」と書いてありました。「ゴンって誰だろう?」「人間かな?動物かな?」と大騒ぎです。そして、手紙に書いてあったことを早速確かめ始めました。「本当だ、いちじくのにおいだ」「これがクヌギなんだ」とあちらこちらから歓声があがりました。
 しばらくして、1年生の子どもたちが小学生新聞で「『ごん』のヒガンバナが見ごろです 愛知県半田市」という記事を見つけました。「ねえ、ここに『ごん』って書いてあるよ」「ごんって、きつねだったの!?」「どこどこ?」教室中大騒ぎです。
 ゴンからのプレゼントを生かした「あきのおくりもの」の飾り作りが始まりました。めあては「あきのおくりものをつかって、ゴンもよろこぶ すてきなかざりをつくろう!」でした。1年生の子どもたちは、ゴンからプレゼントされたどんぐりや葉っぱを、それはそれは大切そうに扱っていました。
 ゴンからのプレゼントは、どんぐりが無くなった冬に入っても続きました。折り紙の作品や励ましの手紙などが届けられました。
 さあ、ゴンの正体はいったい誰だったのでしょうか。実は5年1組の子どもたちが1年生のために集めてくれていたのでした。ふれあい活動で仲良くなった1年生のためにという意識が芽生えたのでしょう。また、全学年を通して行っている「いのちの教育」で育ってきた思いやりの気持ちが行動を後押ししたように思います。