モラルBOX日記

【常滑市立鬼崎南小】学級対抗なわとび大会

公開日
2012/12/26
更新日
2012/12/26

ちょっといい話

 昨今、「競争」というものが学校生活の中で少なくなっている。運動会もしかり。そうなると、「学級で一丸となって」何かを競う機会が少なくなってくる。
 11月30日、校内で行われる「なわとび大会」。本校では、学年ごとに学級対抗で行われる年間で唯一のイベントである。
 もちろん、我がクラスでも対抗ムードがないわけではなかった。しかし、どうもそういうムードがあまり感じられなかった。担任として子どもたちに問いかけてみた。「勝つことだけが目的ではないけれど、やるからにはみんなでがんばってやりたいとは思わない?」すると、素直な子供たちに一気に火が付いた。
 次に予想されるのは、なわとびを苦手とする子の問題だろう。「なわとびが苦手な子が縄を回せばいい」というアイデアが出た。苦手な子の意見も聞きながら、そのアイデアは採用となった。飛びやすい縄の回し方も子供たちからレクチャーされ、いよいよ、本番の日を迎えた。
 3分間2回戦の合計回数が勝負となる。今までの記録は3分間160回前後。直前の練習で、担任の回す縄で出た記録が3分間185回であった。
 本番、奇跡が起きた。なんと、1回目216回という記録。2回目も201回という記録。「これは勝ったかもしれない」クラスの誰もが期待する中、結果発表が始まった。1位のクラスと合計数1回の差で2位。
 翌日の子供たちの日記の中に、こんなことが綴られていた。
「負けて悔しい。でも、クラスみんなで協力できたことが嬉しい。」
「まさか、200回なんて飛べると思わなかった。」
「すごい緊張の中、みんなで声を合わせて掛け声をかけて飛んだ縄は楽しかった。」
「今までで一番楽しいなわとび大会だった。」
 競争というのは、勝者だけが何かを得るわけではない。みんなで協力しなければできない競技であればなおさら。負けたことは悔しいけれど、子どもたちの心の成長がとてもうれしいなわとび大会となった。