【愛西市立佐織中】優しさごっこ
- 公開日
- 2013/07/22
- 更新日
- 2013/07/22
ちょっといい話
わがクラスには、Bちゃん、C君、D君の3人の男子生徒と紅一点の女子生徒のAちゃんがいます。同じ1年生ということで隣のクラスのE君も本クラスに入って生活することもあります。
先週末の給食の時間、Aちゃんは、元気なく涙ぐんでいました。4時間目の体育の時間にちょっとしたできごとがあり、そのことが心にひかかっているとのことでした。
「先生、Aちゃん泣いてるよ!」
Bちゃんが、教えてくれました。E君もC君も心配顔でした。いつもうるさいぐらいしゃべるD君も、給食を食べようとぜず沈んでいました。
いつもは、落ち着きがなくよくしゃべるわがクラスの男子が、この日は、みんな、Aちゃんのことを心配してか、静かでした。
それでも、給食を食べ出す頃には、BちゃんとC君とE君はいつもの元気が復活してきました。Bちゃんは、Aちゃんを元気づけようと牛乳のビニルキャップをメガネにはさんでみたり、鼻の穴につめてみたりとひょうきんなことばかりしていました。それでも、Aちゃんは元気がでません。D君はやはり沈みっぱなしでした。後でわかったことですが、D君が元気がなかったのは、AちゃんをなぐさめるためにわざとAちゃんと同じような沈んだ状態になっていたかったからとのことでした。
わがクラスの男子は、いつもAちゃんに世話になっています。用意が遅いと手伝ってくれるのはAちゃん。墨を床にこぼせば、さっと雑巾を持ってきて拭いてくれるのもAちゃん。ティッシュをそっと貸してくれるのもAちゃん。ロッカーの中のぐしゃぐしゃ状態を整頓してくれるのもAちゃん。 いつも、クラスの男子は、あれやこれやとAちゃんに世話になったり、優しくしてもらったりしています。だから、この日の男子は、Aちゃんをなぐさめたり、元気づけたり、同じ状態なったりして、Aちゃんに優しさのお返しがしたかったようです。 わがクラスの子たち、おうちゃくやわがままや仲たがいもありますが、それぞれの心のポケットに優しさもいっぱいもっているようです。