モラルBOX日記

【高浜市立南中】知ってほしいな ぼくたちのこと  〜みんなちがってみんないい〜

公開日
2013/09/03
更新日
2013/09/03

心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)

知ってほしいな ぼくたちのこと  〜みんなちがってみんないい〜
 西尾市に在住、障がいをもって生まれたお子さんをお持ちのお母さんたちのボランティアグループ、「キャラバン隊 グリンティーズ」の皆さんを講師としてお招きした。本校では5年前から毎年2年生生徒を対象に、「発達障がい」について正しく理解することで生徒間トラブルを減らすことを目指し、ボランティアグループによる講座を開催している。
 「私たちは障がいについて知るきっかけづくりのために活動しています」「メンバーはみな障がいのある子どもをもっています」「はじめから障がいについて知っていたわけではありません。障がいのある子どもの親になり、そこから勉強しました」という挨拶のあと、この講座は始まった。主な内容は「障がいがあるってどういうこと?」「知的障がいのこと」「自閉症のこと」いったん休憩を入れ、「体験コーナー」「母の気持ち」「詞の朗読」「おわりに」である。これは体育館のホワイトボードに明記され、最初に生徒に説明があった。この講座の進め方そのものが、障がいのある人への配慮の仕方を教えてくださるものであった。「知的障がいのこと」では、「知的障がいのある人は『いろんなことができない人』ではなく、発育が遅い人であり、ゆっくりでも自分にできることが増えればみんなと同じように自信がもてる。例えば話をするときなら答えやすいよう絵を見せながら、どちらかを選べる用にするなどのちょっとした配慮があるとよい」と教えて頂いた。「自閉症のこと」では「社会のルールやまわりの状況がよく分からない」「会話のやりとりが苦手」「変化が苦手、こだわりの行動」「感じ方が違う」と苦手なことがある半面、カメラの性能を暗記できるなど得意なことがあることを説明して頂いた。また「学校の時間割が変更になるような場合なら、前もって変更を知らせることで混乱を避けることができる」と対応の一例を教えて頂いた。「体験コーナー」の内容は「4人方が同時に違う文章を読み上げるのを聞き、これを聞き分ける」「軍手をはめて折り紙を折る」「代表の職員が、ボランティアの方と未知の言葉を使ったコミュニケーション活動を行う」の3つであった。障がいがあると全ての言葉が同じように聞こえ、なかなか聞き分けらないことがあったり、細かい作業が苦手な場合急かされることがとてもつらかったり、コミュニケーションが苦手な場合言われたことが全く理解できないことがあったりすることを具体的に教えて頂いた。
 また障がいのある方の母親の気持ちを教えていただくことで、今までにない視点をもつことができた。詩の朗読では「金子みすず 私と小鳥と鈴と」を紹介して頂き、「みんなちがって、みんないい」で会は締めくくられた。
 「外見からは分からない『障がい』がその人の生活に影響し、まわりからどんな風に見られているのか改めて知ることができた」「普通にできることや当たり前だと思っていることが苦手な人や分からない人がいることを実感できた」などの感想をもつことができたのは、「グリンティーズ」の皆さんのおかげである。この会を通じて、生徒だけでなく本校職員にとっても「障がい」を理解するためのよい研修となった。