【一宮市立今伊勢中】スポーツを通して学ぶ
- 公開日
- 2013/09/23
- 更新日
- 2013/09/23
ちょっといい話
元サッカー日本代表主将の加藤久さんのお話を紹介します。
「僕がサッカーを本格的に始めたのは中学生からで、高校、大学、社会人と続けて、さらに現役としてJリーグに参加できたのはすばらしい体験でした。決して恵まれた体格ではないけれど、ここまでやれたのは頑丈だったからです。
子どもの頃にしていた新聞配達が体を鍛えてくれたのかもしれません。実家は漁業兼雑貨屋で、牛乳配達と新聞配達もやっていて、配達は僕と兄の仕事でした。田舎ですから一軒一軒が離れているし、きつい坂もありました。そこを自転車で、雪のときは手製のソリで配ります。不思議と辛いと思ったことはありません。家の仕事ですから当然です。だから今でも、新聞配達の人を見ると共感を覚え、『頑張ってるな。明日も頑張れよ。』と、心の中でつぶやいてしまいます。
サッカーチームにはホペーロ(用具係)という大事な人がいます。地味だけれど選手を支える大切な仕事で、彼らもプライドを持っています。選手たちもみんな感謝しています。当たり前のことですが、サッカーではこういうチームワークを大切にしています。今、スポーツに大きな期待が寄せられています。それだけに、これからのスポーツは、ただ強さだけでなく、みんなで楽しむこと、裏方を大切にしたり助け合ったりすることが大事だと、子どもたちに教えていかなければなりません。つまり、スポーツを通して社会に貢献するということです。そのために自分に何ができるかを考えていくことも僕の仕事です。」
2020東京オリンピックの開催が決定しました。未来に向って、子どもたちがスポーツを通して多くのことを学び、社会に貢献できる人に成長していけるように、私たち大人が考えていかなければならないと改めて思います。