平成25年度第2回愛知県道徳教育推進会議協議 議事録
- 公開日
- 2014/02/13
- 更新日
- 2014/02/13
県教委・市町村教委の取組(利用しない)
平成25年度第2回愛知県道徳教育推進会議協議の概要(議事録)
日時 平成26年1月29日(水)14時〜16時
1 開会
2 愛知県教育委員会あいさつ(義務教育課長)
3 議長・副議長あいさつ
4 議事
【報告事項】
(1) 平成25年度第1回愛知県道徳教育推進会議の協議内容について
(2) 平成25年度愛知県道徳教育推進会議等の進捗状況について
(3) 平成25年度研究推進校からの報告について
【協議事項】
(1) 本年度の研究を通して、思いやりの心を育むために大切なことは何か
・ 心の成長にとって、生活体験は大切だと思う。視察校の道徳の授業では、先生方が生徒の発達段階に応じて資料を選択され、生徒が自分のこととして深く考えていた。道徳の時間において資料は大切だと思った。
・ 子どもが資料の世界に入り込めないということはあるのか。
・ 道徳の時間に使われる読み物資料は現実に即した、子どもがイメージしやすい内容になっている。しかし、子どもたちはファンタジーなど頭の中で世界を作り上げることは苦手なように感じる。
・ 生徒に分からせようとするよりも、自分で考えさせ、そこからどう伸ばしていくかを考えるようになった。一つの題材をきっかけに、様々な角度から物事を考えられるようになるといい。
・ 読み物資料の主人公になって考えるのは有効だと思った。さらに体験的な活動も必要である。全職員が、意図的に日常生活や体験活動の中で思いやりの心を育てようという意識をもつことで効果が期待できる。各行事で思いやりの心(または様々な道徳的価値)を育む仕掛けを入れることも有効だと思う。
・ 視察校では立派だと思うことが多いが、日常生活での実践となると少し違う。「お金を借りる、家を借りる、車を借りるよりも、隣で醤油を借りるほうが難しい。」というCMがある。見事な表現だと思う。かつては逆だった。その意味していることを子どもたちの体験にのせることが課題である。本市のある中学校では、お年寄りに届け物をする際に中学生にさせ、必ず家の中にあがらせてもらいなさいという指導をしている。学校は生徒からの報告を聞いてフォローをしている。その取組を応援したい。行政の立場で、そんな体験が必要かなと思う。
・ 道徳の授業と地域での活動などの体験がつながっていることを意識して進めていくことも大切だ。そういうことができる先生を育てていくことも大事である。
・ 全学級で道徳の時間を公開した。保護者の方に中学校での道徳の授業について御理解いただけた。また、授業で話し合ったテーマについて家庭でも話し合ったという報告があった。親子の会話のきっかけになった。
・ 自分の子どもの学級で、合唱コンクールの指揮者が優勝できなかったことを泣きながら謝った。そういうことをできるって素晴らしいと思う。子どもから聞きながら、道徳性が育っているなと感じている。友達とのかかわりで傷つくのを避ける子どもが多いが道徳の授業を参観し、本音で話すことは大切だと思った。
・ 道徳の授業と実践する力とのリンクについて考えた。実践して良かったと思わせることが大切だと思う。
例えば、悪い例として、心温まる行為をした児童を朝会で発表するようにすると、みんなから拍手をもらうために児童は「いい子ぶりっ子」をする。
良い例として、高学年の子が、低学年の子の失敗をカバーしていた。それを見た先生が担任に伝え、担任が該当児童をほめた。ほめられた子どもは良かったと思う。
国語の教材「雨の日の散歩」で、実際に雨の日にみんなで出かけたら、普段気づかないことに気づいた。こういうことを感じさせたいという思いで、行事を工夫すると子どもの感じ方が変わってくると思う。
・ 社会の中での道徳性は、個人の中で育つわけではなく、他者とのかかわりの中で育つ。学校はそういったことを経験する場でもある。
・ 学級で隣の子に「消しゴムかして」「分からないから教えて」といえるのか。学級には認め合いなど価値のある体験が多い。本校では、「ありがとうカード」をやっている。児童のBOXに「ありがとうカード」を入れる。「思いやり算」の取組のなかで、広がりつつある。子どもたちは価値のある行動をしており、他者から「嬉しかった」「ありがとう」を伝えられるとその価値に気づく。個人の体験に意味づけをしてあげることになる。道徳の授業と体験とのリンクになる。
* 思いやり算
+・・たすけ合う −・・ひきうける ×・・声をかける ÷・・いたわる、わけあう
・ 秋田県で、かつて道徳教育を推進したことが土台となり児童生徒の学力が向上したという報道があった。刈谷市に「ノーチャイム」の学校がある。ノーチャイムでの生活は、皆が協力しないと成り立たない。思いやりの心の育成につながる実践だと思う。富山県の某中学校ではテストを監督なしで行っている。問題が生じたときは全校生徒・職員に伝えて、解決方法を考える。形がないがゆえに自分を律し、周囲への気配りが必要な状況の中で、道徳性が育つかなと思う。
・ 自分たちの活動にすること。自分たちのところに持っていけるような活動が道徳性の向上につながる。
・ 心が変われば、行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。生活の中に自分たちで考えて、解決していくという経験を仕組んだり、日常的にさせていくことは大事なことだと思う。
・ 道徳教育というのは、人の生き様、考え方、あり方を考え、学び、導き教えることである。子どもと先生がつくり上げるというのが道徳の授業である。武豊町では全学校で「返事」「あいさつ」「はきもの揃え」「残食0」に取り組んでおり、これらは人づくりの原点だと考える。思いやりの心はこの4点で代弁できる。実践の場を提供していかないと子どもも学校も変わらないと思う。本町にもやんちゃな子どもはいるが、人として友達とのかかわりを大切にしていこうという心は育っている。学校生活の場で道徳の授業と実践をリンクする、先生も子どももそれを意識するそんなフレーズがあったら、学校も変わっていくのではないかと思う。
・ イメージがなければできない。そのイメージが現実と乖離していると効果がない。一歩踏み出そうとしても、何をしていいかわからない。そのためにはトレーニングが必要である。踏み出したところで周囲に否定されると育たないので、受け入れられる環境が必要である。イメージ、トレーニング、環境、どれが欠けてもうまくいかない。すべてを底上げするのも難しいから、学校の状況に応じて手の付くところから取り組むといい。
・ 道徳の授業は週1時間であるが、日常の中で道徳の授業で学んだことがつながっているという見通しを先生がもっていることが必要だと思う。
子どもたちは学級で過ごす時間が一番長い。思いやりがないと学校も、学級も上手くいかない。みんなと一緒に問題を考え、生活の核になるのが道徳の授業である。
(2) その他
なし
5 閉会