モラルBOX日記

【津島市立南小】相手を思いやった情報の発信

公開日
2014/12/09
更新日
2014/12/09

情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)

 本校の第3学年を対象に調査したところ、自分自身の情報端末や、家の人のものを使用して、SNSや動画サイト、ゲームなどを利用したことがある児童が81人中63人いた。数人の児童は、大人のいないところで友達とのメールのやり取りをしたり、動画サイトを見ていたりしていた。中にはネットの掲示板などで友達の悪口が書かれていたのを見たことのある児童もいた。
 そこで、『情報の発信』をテーマに、本校で行っている人権教育とかかわらせた情報モラルの授業を行った。まず、自分の名前を書かずに、「クラスの友達について」を題材に意見を書かせた。すると、「みんななかよくて楽しいクラス」と肯定的な意見を書いた児童もいれば、「うるさい」「話を聞いてくれない」などといった不満を書いた児童もいた。
 その後に、自分の名前を書かずに意見を出したことについて尋ねると、「だれが書いたかわからないから、思っていることが書けた」と答えた児童が何人かいた。書いたことについて責められることがないため、自由に書くことができるというのが大半の意見だった。
 次に、グループで話し合って、同じ題材について意見を書かせた。それぞれのグループから、先ほどと同じような意見が出されたが、児童の中からは、「はっきりと自分の意見が言いにくかった」という声も聞かれ、自分の意見がまわりとちがったときに、人から非難されることをおそれている様子がうかがえた。
 その後、児童は掲示板やSNSのグループで意見を交換し合うことについて、現在ネット通信の中で起きている問題と照らし合わせた話を教師から聞き、掲示板で他人の悪口を書いてしまう気持ちや、SNSで友達に正直に意見が言えないときの気持ちについて考えた。
 最後に、書いた人が分からないから好きなことを書いてよいのではなく、それを読んだ人の気持ちを考えること、まわりの意見に安易に同調せず、責任をもって発信することが大切だということを学んだ。