モラルBOX日記

【武豊町立富貴小】命を大切にする心を育む道徳教育

公開日
2015/01/09
更新日
2015/01/09

心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)

 武豊町の学校教育の重点努力目標の一つとして,「いのちの教育」がある。本校においても「いのちの教育」に力を入れている。道徳の授業では,いのちに関連した資料を用いたり,友達の意見をよく聞いた上で発言するように支援したりしている。
 2年生では,よく考えて行動し,危険から身を守ろうとする気持ちを育てるため,「つりばし ゆらそう」(出典「あかるいこころ」)を用いて授業実践を行った。本資料では,友達に止められても,猿のモンタが吊り橋を乱暴に揺らすスリリングな遊びに夢中になり,危うく大事故につながる寸前に至った様子が描かれている。冒険心が強く,無謀なことをしがちな本校の2年生の児童にとって,本資料は大変有効であった。
 中心発問の前に,モンタたちがどのように吊り橋を揺らしていたのか視覚的にわかりやすくするため,いすを吊り橋に見立て,代表児童5名に吊り橋(椅子)をガタガタと揺らす動作を体験させた。それによって,児童は,資料の世界に深く入り込みながら,価値を追求することができた。
 また,価値を追求する際には,相互指名を取り入れたり,「あかるいこころ」を閉じさせたりすることにより,多様な意見を引出すことができた。そして,多様な意見のうち,ねらいに迫るために有効と考えられるものについては,5W1Hを効果的に利用した発問を児童に返すこと(「危ないことをしてはいけない」→「なぜいけないか」など)により,既知の価値観を超えた意見(「自分の命に関わる」「まわりに迷惑をかける」「まわりを悲しませる」など)を引出すことができた。
 「節度・自制」について考えさせることを切り口にした授業実践であったが,動作化や発問の仕方を工夫したことにより,「生命尊重」や「思いやり」に関わる価値にまで迫ることができた。