【豊田市立藤岡中】 「思い違い」
- 公開日
- 2015/07/29
- 更新日
- 2015/07/29
情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)
中学校に入学してから3か月が過ぎ、中学校入学と同時に、親にケータイを買ってもらった生徒も多くいました。嬉しさのあまりケータイを手放せず、夜遅くまでラインをしたり、ラインが気になり勉強に集中できなかったり、ラインで深刻な問題になっている「既読無視」や「グループ外し」によって、友達関係がぎくしゃくしている生徒がたくさんいることがわかりました。題材を探す中で、「思い違い」という題材に巡り合いました。主人公のマミが、念願のケータイを買ってもらったが、便利で楽しい反面、節度を失ってしまい、ケータイを手放せなくない状況になり、本来の時間を見失ってしまうという内容です。この題材に登場する主人公と生徒の実態が重なり、授業を行うことにしました。
授業では、どの生徒も真剣そのもので、主人公の思いに共感し、「もし自分が同じ立場だったらどうするのだろう。」と考えながら、自分の言葉で意見を述べたり、友達の意見と比較して自分の考えを伝えたりする姿が見られました。授業の最後には、「ケータイは、便利で楽しい反面、節度を失ってしまうと、お互いに負担に感じ、本当の友達関係を築けなくなる。相手の状況や気持ちを考え、負担にならないように使う時間帯やルールを決めておこう。」とまとめることができました。
授業を終えての感想を読んでみると、実際にラインでのトラブルに巻き込まれ、辛い思いを抱えていた生徒がいたり、友達に無視されるのが怖くて、ラインの返事を気にする余り、寝不足になってしまったりなど、正直な感想が書かれていました。これからは、学級や学年の実態に合わせて、タイムリーに取り組んでいくことが大事であると改めて感じることができました。また、情報モラルに関する授業に積極的に取り組み、学年だけでなく、学校全体で継続的に実践していかなければならないと思いました。
<生徒の感想>
・自分の生活が崩れるぐらい携帯を使うのではなく、自分の生活に合わせて上手に携帯を使うのが良いと思いました。なので、自分も何かにとらわれるのではなく、しっかり自分の意志をもちたいです。
・今までメールやラインなどをしていたけれど、僕もたまに夜遅くまでやってしまい、結局寝不足になってしまって、振り返ってみると、バカな生活をしていたなと思ったけれど、友達に嫌われるかもしれないという気持ちは確かにわかるなと思いました。
・私もラインをやっていて、既読がつかないとたまに不安になることがあります。でも、今日の授業を通して、ラインばかりに気を取られてはいけないと思いました。「本当の時間」を見失わないようにしたいです。
・ちょっとしたことで、誤解を生んでしまうようなことがあって、とても大変だと思いました。僕も、携帯を持つようになったら、携帯ばかりに気を取られて、大切なことを見失わないように、自分もそういうことがないようにしたいです。
・私は、マミさんみたいな気持ちにはならないけれど、私も結構ラインで悲しい気持ちになったり、悔しい気持ちになったりしました。でも、この授業で、友達にいじめられてるかもしれないと考えないで、楽しく学校に行けばいいんだと思いました。