【あま市立甚目寺南小】みんなに合わせる“友情” NHK for schoolを活用した道徳
- 公開日
- 2016/09/01
- 更新日
- 2016/09/01
情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)
NHK for schoolにココロ部というデジタルコンテンツがあり、6月27日にこれを利用して6年生の道徳の授業を行いました。内容は、携帯電話でのグループトークのやり取りで悩む姿を通じて、相手が見えないという特性に気づくとともに、本当の友達、友情とは何か考えるというものです。事前に携帯電話についてのアンケートを行いました。9割の児童が携帯電話を持っていることが分かりました。携帯電話がスマートフォンである割合も6割を超えていました。グループトークの存在を知っている児童は全員でした。しかし、嫌な思いをしたとか、自分がトラブルに巻き込まれたことがあるということはありませんでした。
授業中の児童の様子は、主人公のコジマがグループトークを通じて、友達を助けるのか、仲間外れをしてしまうのかという場面で、「どうしよう」という心から悩んでいるつぶやきが多く聞かれました。授業は、デジタルコンテンツを視聴後、全体でディスカッションする形式で行いました。仲間外れにすることで傷つくことがあるので、それを周りの友達に気づかせたいという感想が多く、どうしても駄目ならグループから退会して、関わりをもつのをやめると言う意見や、新しいグループを作って、仲間外れをしないグループにして、仲間外れをされた友達を入れて、守ってあげたいという意見も出ました。さらに、グループトークの中では、うやむやに返事をしておいて、自分が仲間外れになることを避け、現実では友達を大切にしていくという意見を書く児童もいました。子どもたちは、現実的な問題として、この授業を捉えていたようです。
デジタルコンテンツを使うことで、子どもたちは視覚的に状況を考えることができます。また、ココロ部の優れている点は、コジマがジレンマを抱える場面に子どもたちが共感し、ジレンマを自分のこととして捉えやすい点にあります。日頃なかなか発言できない児童も、道徳では発言できたり、なかなか自分の感想を書くことができない児童が、たくさん感想を書いたりすることができます。
授業後にも、自分だったらどうするか教室のあちこちで議論が交わされていました。情報モラルを考える良い機会ともなりました。