【みよし市立南中】人間の弱さに気付き、よりよく生きようとする気持ちを育てる。
- 公開日
- 2016/11/08
- 更新日
- 2016/11/08
心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)
本校は平成27年度に道徳の授業づくりについて研究し、発問を大切にした本校の道徳授業スタイルを確立した。その結果、教師の道徳に対する意識が高まり、ねらいとする道徳的価値について生徒が授業の中で話し合う姿が見られるようになった。また、生徒は自分の思いをワークシートに今まで以上に記述するようになり、考え合う授業づくりが徐々に実を結んできている。
平成28年度は、平成27年度で実践してきたことを生かし、更に研究を深めてきている。道徳の内容項目と生徒の実態から授業のねらいを明確にし、生徒の思考の流れを大切にしながら道徳的価値に迫る授業を追究した。本校では「道徳的諸価値」とは、経験や道徳の時間を通して獲得し、発達段階とともに理解や自覚が深まっていくものであると定義している。そこで、道徳の時間で過去の経験を振り返ったり、仲間の思いを聞いたりする活動から、道徳的価値を自分との関わりで考え、道徳的価値の自覚を深め、自分の心の中にもよりよく生きようとする心があることに気付かせようと考えた。時には、人間は自分のすべきことなどから逃げたり避けたりしたいという弱い気持ちに流されてしまうこともある。しかし、そのようなときでも、自分の心の中にあるよりよく生きようとする心に気付けば、自分に改めて自信がもてるようになり、それによって、自分の存在に誇りがもてるようになると考えた。
そこで、教材中の登場人物の心の弱さに気付かせた上で道徳的諸価値についての理解を深めていく授業を行った。内容項目「自主、自律、自由と責任」の実際の授業では、教材中の登場人物について「責任から逃げた」や「嫌なことから逃げた」と人間の弱さに気付くことができた。その後、「責任をもって生きていこうとするよさとは何だろう」と発問すると、責任を伴う自主的な行動をとることで、「自信をもって行動できる」や「目標をもって生きていける」と発言する生徒がいた。振り返りの感想でも、自分の行動には責任が伴うことを理解し、自主的に行動し、よりよく生きていこうとする記述が見られた。
本校では、本年度、生徒会活動が、これまで以上に活発に行われている。また、生徒アンケートでは、「自分によいところがあると思う」や「自分を見つめ、向上心をもって、努力している」の項目が昨年度より、高い値を示している。このことから「人間の弱さに気付き、よりよく生きようとする気持ちを育てる」道徳の授業を行うことは生徒たちの自信と向上心を育てることが分かる。今後も継続して研究に取り組んでいきたい。