モラルBOX日記

【津島市立天王中学校】福祉実践教室を通して 〜人を大切にするとはどういうことなのか〜

公開日
2019/08/28
更新日
2019/08/28

心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)

 5月20日、「福祉実践教室」の事前学習の日、本校1年生の生徒は、体育館に集まって、「福祉とは、いったい何だろう」と考えました。
 最初に、津島市社会福祉協議会、愛知県社会福祉協議会の協力で映像資料を見せていただき、視覚障がいのある方が線路から転落する事故が起きていることで、各鉄道会社が対策を講じているが、ホームドアの設置率は100%ではないこと、そして、現在もまだ痛ましい事故が起きていることを生徒は知りました。こうした事実を知り、生徒たちは、「もし自分がこういった場面に遭遇したときには、どうすればよいか」を考える機会になりました。
 そして迎えた6月21日の「福祉実践教室」の日。最初の全体講義では、車いすの講師の先生に話をしていただきました。話を聞いた生徒の感想からは、「点字ブロックの上に自転車を駐輪すると、視覚障がいのある方の邪魔になるから気をつけようと思いました」「視力が低いからめがねをかける。耳が聞こえづらいから補聴器をつける。足が不自由だから車いすを使うということで、お互いの違いを認め合うことが大切だと思いました」というような、違いを認めることや、他者への思いやりの気持ちが大切であるという記述が多くありました。
 全体講義の後は、「車いす体験」「要約筆記」「ガイドヘルプ」「点字」「手話」の五つの講座で学習をしました。「疑似体験をすることで、障がいのある人にとって困難な場面や状況があることに気がつくことができた」「ハンディキャップのある人たちのことを、『かわいそう』などと思わずに、『皆、平等』という気持ちに変わりました。困っていたらお手伝いすることの大切さを学ぶことができました」という感想がありました。
 今回の「福祉実践教室」を体験したことで、生徒たちは、ただ単に他者への思いやりの気持ちをもつことや、実際に声をかけて助けることの大切さを学んだだけでなく、「本当の意味で人を大切にするということはどういうことなのか」ということを考え始めたのでした。