モラルBOX日記

【豊橋市立石巻小学校】 やりとげるひたむきな心   〜「きせきのりんご」の実践を通して〜

公開日
2019/10/02
更新日
2019/10/02

道徳科の授業実践(モラルBOX掲載用)

 4月当初は、高学年としての自覚をもち、学級や学校のために働こうとしてがんばって取り組んでいた4年生。しかし、6月に入り、「自分にはできない」とあきらめたり、めげたりする姿が見られるようになりました。そこで、強い意志をもってあきらめずに努力することの大切さと、周りの人々の支えで人はがんばることができ、目標を達成できることに気づいてほしいと思い、無農薬のりんごを作った木村秋則さんの話「きせきのりんご」を教材にした授業実践に取り組みました。
 「きせきのりんご」は、無農薬でりんごを育てるため、木村さんは、いろいろなことに挑戦するが失敗ばかり。9年目にして、やっと無農薬のりんごを実らせることができた話です。まず、木村さんの思いに迫るため、「自分が木村さんだったら、どうするか」を考え、話合いをしました。子供たちは、「途中であきらめたら、今までの努力が無駄になる」「子供や奥さんに、おいしいりんごを食べさせてあげたかったからがんばる」「失敗ばかりしていたら、家族に迷惑がかかるからやめる。そんなに長く続けられない」など、それぞれ自分の素直な気持ちを出し合いました。
 そこから、「木村さんは、困難の中、どうして最後まで続けることができたのかな」というテーマにせまる発問を設定しました。「やると決めたし、成功すると思っていた」「りんごが好きだし、絶対作ってみせるという思いがあった」「家族に無農薬のおいしいりんごを食べさせてあげたかった」など木村さんの強い思いや努力、家族への思いなどを考えることができました。また、周りの人の支えがあれば、困難に負けず努力を続けられることにも気づくことができました。
 振り返りには、「木村さんのように、自分の目標に向けて努力し続けたい」とあり、強い意志をもつこと、あきらめずに努力することが大切であることに気づき、行動しようという気持ちをもつことができました。これからも、自分自身の問題として捉え、向き合える授業を考えていきたいと思います。また、話合いを通して、本時でねらう価値に関する多様な考え方や見方などが出し合える授業づくりをしていきたいと思います。