モラルBOX日記

尾張旭市立旭丘小学校 6年生道徳科授業実践「働く」ってどういうこと?

公開日
2019/11/12
更新日
2019/11/12

道徳科の授業実践(モラルBOX掲載用)

 6年生で行った、「働く喜び」を主題とした授業実践を紹介します。
 今は、まだ小学生であり、働くということについて漠然とした思いしかない子供たちも、数か月後には卒業を迎え、中学校に進学します。そして、成長とともに、自分の将来について少しずつ考え始めます。そんな子供たちに、「人は何のために働くのか」「大人になったときにどんなことを大切に考えて職業を選ぶとよいのか」を考えさせ、「働くことの意義を理解し、社会のために役に立とうとする実践意欲と態度を育てること」がねらいです。
 授業は、様々な職業に就く人々の姿を描いた一枚の絵から、仕事についてイメージさせ、「人は、何のために働くの」と問うところから始まりました。「お金のため」「周りからの目線」「家族や子供のため」「生活のため」といった意見を受けて、「大人になったとき、どんなことを大切に考えて仕事を選びますか」と再度、問いかけました。これにより、子供たちは、担任からの問いを自分事として捉え、考え始めました。「お金」や「生活」の他にも、「自分の満足」や「やりがい」といった意見が出たところで、本時の教材「『働く』ってどういうこと」の学習に入りました。
 働く人々の話をつづった二つの資料の範読を聞いて、仕事に対する思いの共通点について、まずは個々で考え、その後、ペアで話合いをしました。子供たちは、使命感や達成感といった言葉に注目しながら、「働くこと」には苦労もあるが、「やりがい」や「楽しさ」もあることを確認していました。
 最後に、「人は何のために働くのか」の問いに対して、「生活するためのお金を稼ぐ」ことはもちろんとした上で、グループでもう一度考えました。「バスケットボール選手になって、自分の成長と人々の笑顔のために働きたい」「医師になって、相手を喜ばせ幸せな気持ちにするために働きたい」といった意見が出されました。
 振り返りにも、「みんなが笑顔になって、自分もやりがいを感じられるように」「人の役に立ち、自分も楽しくやりがいを感じるから」「相手を喜ばせ、幸せな気持ちにするため」などの記述が多く見られ、働くことの意義を理解し、社会のために役に立とうとする気持ちを育てるための有意義な学習となりました。