【北名古屋市立西春小学校】道徳科の授業を通して
- 公開日
- 2020/01/21
- 更新日
- 2020/01/21
道徳科の授業実践(モラルBOX掲載用)
子供たちに、「生活の中で、ある物事をとことん考えたり、調べたりした経験がありますか」という質問をすると、ほとんどの子供が「経験がない」と回答していました。そこには、インターネットが普及した現代に生きる彼らが、知りたいことはパソコンやスマートフォンで手軽に検索し、すぐに探究を終わらせてしまっている様子が伺えました。
そこで、6年生で、「真理の探究」を主題とした道徳科の授業を行いました。「日本植物分類学の父」と呼ばれた牧野富太郎氏についての資料をもとに、授業の中では、子供同士による意見交流の場面を多く設けました。交流の場面では、自分の意見を伝えるだけでなく、「いいな」と思った級友の意見を、自分の意見に付け足して発表する活動を随所に取り入れました。この活動は、自分の考えを再構築するために、固定概念にとらわれず、様々な資料や文献を調べながら、植物の探究を行った富太郎の活動に通じるところもあります。
主人公の生き方に触れ、級友と活発に意見を交流した最後には、「今までは、浅く広くしか調べなかったけれど、もう少し自分が知りたいことを調べてみようと思う」という声が子供から多く聞かれました。
今後も、子供たちの様子をよく観察し、子供の気持ちによりよい変容と充実感が見られる授業づくりに取り組んでいきたいと思います。