【岡崎市立常磐中学校】自主・自律、自由と責任
- 公開日
- 2020/03/03
- 更新日
- 2020/03/03
道徳科の授業実践(モラルBOX掲載用)
「特別の教科 道徳」の内容項目「自主・自立、自由と責任」について、「許せないよね」を教材として授業実践をしました。
導入で、「今まで友達を疑ったことはあるか」と問いかけると、生徒たちは自分の経験をもとに、言いにくそうにしながらも発表しました。教材を範読した後に、主人公の「私」について、気になったことを聞いてみました。「主人公を疑うのでもなく、味方するのでもなく、はっきりとした態度を取らなかった私」に対して意見が集まりました。その後、「どうして私は、どちらともいえない態度をとったのだろうか」という課題を設定し、話合いを始めました。話合いでは、「不確かな情報」「疑いをかけられている友達をかばう生徒の登場」「自分自身がなくしたのではという疑いをかけられる可能性」など多様な意見が出てきました。そこで、教師の「私はどうするべきだったのか」という問いに対し、「明日、確かめてみない?」「私が明日、聞いてみる」と役割演技のように演じる生徒や、「返事をするべき」「人を疑う前に自分を疑う」「まずは自分で解決しようとしてみて、困ったときは先生に相談する」といった「自分の行動には責任をもつことが大切である」ととらえることができる意見が多数出てきました。最後に、「これから、あなたならどうするか」という問いには、「人を巻き込まない」「確かな情報を得てから行動する」「安易に知らない人の情報を信用しない」「すぐに共感しない」「あいまいな情報を信じないし拡散しない」といった、自分の行動を明確にした意見が多く見られました。
翌日、生徒の生活記録には、次のような記述がありました。「今日の道徳、『うーん、何かなあ…』と、引っかかっていました。そうしたら、A君が、『自分で解決するべき』という発言をしたではないですか。何かもう、ふるえました。『これだ!』という感じで。何をおかしいと感じていたのかが分かって、とてもすっきりしました」
授業時の内容項目に迫る記述であるととらえたいと同時に、本時の実践が生徒の心に落ちたと捉えることができ、うれしくなりました。