モラルBOX日記

【半田市立さくら小学校】「くずれ落ちただんボール箱」を題材にした授業実践

公開日
2020/01/08
更新日
2020/01/08

道徳科の授業実践(モラルBOX掲載用)

 5年生の児童は、友達に対して優しく接している姿や、困っている友達を助ける姿が多く見られるようになりました。しかし、友達以外の知らない人に対しては、どのように行動したらよいか、親切にするかどうか迷ってしまうという児童が多くいます。そこで、「くずれ落ちただんボール箱」を中心資料として、「親切」について考える授業実践に取り組みました。
 この資料では、知らない男の子が崩した段ボール箱を、わたしと友子が直していたところを、店の人に遊んでいたと思われてしまい、親切にしたのに怒られるという複雑な思いをします。しかし、その後、誤解だと知った店の人が謝りの手紙を送り、わたしと友子の心は晴れやかになります。
 資料では、誤解だと知った店の人が、謝りの手紙を送りましたが、「もし、店の人から謝りの手紙がこなかったとしても、わたしは、今後、人に親切にできるだろうか」という発問で、児童は「自分だったらどうするか」を考えました。自分の心を100%として、「親切にできる」「親切にできない」かを%で表し、その理由を考えました。揺れる自分の気持ちに正直に向き合うことで、自分のこととして、自分を見つめ直すことができました。
 振り返りでは、友達の意見を聞いた上で、もう一度「親切にできる」「親切にできない」かを%で考えました。友達の意見を踏まえて、もう一度、自分の気持ちについて深く考え直すことができました。特に、「周りの人に怒られたとしても、親切にした相手が喜んでくれればそれでよい」という意見に多くの児童が共感していました。一人一人の児童が、自分なりに「親切」について考えて、今後の自分の生活に生かしていこうとする思いが伝わってきました。