モラルBOX日記

【豊橋市立南部中】「なま隊」〜なまず池掃除したい〜による美化ボランティア活動

公開日
2012/10/16
更新日
2012/10/16

心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)

1 はじめに
 南部中学校の代表的なボランティア活動「なまず池掃除し隊」は今年で13年目を迎える。参加者も600人を超え、南部中学校における重要な生徒会活動となっている。
 なまず池の清掃は、なまず池が危険な池であるという理由から、公園と池がなくなりそうになるという話がもち上がったときに、地域の方が自主的に始めたものである。それを知った生徒が「私たちにもできることはないか」と、清掃活動への協力を提案したことが「なま隊」の始まりである。地域ボランティア「なまず池を守る会」の方たちとともに、なまず池を「トンボが飛び交い、小鳥がさえずる公園」になることを願って活動を続けている。また、平成21年度より「なま隊10周年プロジェクト」として、集めた落ち葉で堆肥作りが始まり、活動の形態も少しずつ変わってきている。
 
2 目的
(1) 中学校から地域社会に貢献できる活動を行い、ボランティアの心を養うとともに、地域社会との連携を深める。
(2) 学校生活の中で、自分たちの意見が反映される喜びや活動を作り上げる喜びを味わわせる。

3 本年度の改善点
(1) ここ数年で参加者が急激に増えたことから、安全面、生徒の十分な活動を考慮し、なま隊の形態を変えることとなった。
(2) 昨年度より、校庭の溝や窓など、普段の清掃時間ではきれいにしきれないところを掃除する南部530活動を同時に行うこととなった。
(3) 本年度は、学年ごとに割り振りをした。
(4) 年3回のなま隊のうち2回をなまず池での活動、残りの1回を校内美化ボランティアとした。
(5) 校内美化はあらかじめ美化委員により活動場所が提示され、いつもの清掃以上にきれいに仕上げるようにした。

4 活動の様子
(1) みんなで「なま隊」
  ○活動の流れ
   ア 生徒会が主催し、級長を窓口になま隊の参加者を募集する。
   イ 授業後、参加者は運動場に集合し、生徒会役員の指示でなまず池へ移動する。
   ウ なまず池到着後、「なまず池を守る会」の方々と合流し清掃活動を行う。
   エ 活動終了後、現地解散する。
 美化委員会からスタートした「なま隊」は、学校のボランティア活動の顔として継続していこうと数年前から運営を生徒会が引き継いでいる。デッキブラシでせせらぎを清掃したり、落ち葉を拾ったり、池の周辺の草取りなどが主な活動である。

(2) ボランティアの輪をより広げるために
 より多くの生徒たちに「なまず池」を知ってもらおうと、なま隊に参加した生徒たちの感想を載せた生徒会だよりを発行している。清掃した時の池の様子や守る会の方たちの話、注意してほしいことも記載し、活動に興味をもってもらうようにしている。

 (3) 本年度の変更について
 活動のふり返りでは、なまず池でなくても学校や校区を美しくすることはよいことだという意見が多く、生徒のボランティア活動に対する意欲の高さを感じることができた。また、活動場所を学年ごとに分けたことで、ひとりひとりに役割がしっかりとでき、よりよい活動になっていた。
 「なま隊10周年プロジェクト」でスタートした堆肥は、試行錯誤の結果、よいできとなってきた。清掃担当生徒や緑化委員会の常時活動となり、まもなく「こども110番」の家に贈る花ポットの土として使うことができそうである。

5 おわりに
 「なま隊」の活動は、一人一人の豊かな心を育てるとともに、集団の団結を確かめ、地域の方々との触れ合いの場としても大変有意義だと言える。参加人数が増えたことにより、活動方法は変わってきたが、生徒たちが誇りに思える活動としてこれからも大切にしていきたい。南部中学校での代表的なボランティア活動として、長く続くよう生徒たちと活動を工夫していくことが必要である。