モラルBOX日記

【豊田市立東保見小】6年生から1年生へ、やさしさのバトン

公開日
2012/11/08
更新日
2012/11/08

ちょっといい話

 新緑が薫る頃、新校舎前のテラスには1年生のあさがおの鉢がずらりと並んだ。この場所は、風の通り道となっているらしく、少し強い風が吹くと、黄色い支柱が立つ鉢は、バタバタと倒れていく。
「ああ、また倒れてしまったな。どうするかな。」
と考えていると、なにやらテラスが騒々しい。外に出ると、そこには数人の6年生が1年生の倒れた鉢を立て直しているのが見えた。
「ありがとう。たくさんあるし、また倒れちゃうからここまででいいよ。」
「じゃあ、校舎の方に寄せようか?折れちゃったら、かわいそうじゃん。ぼくたち、やれるよ。」
テラスの様子に気づいた他の6年生もどんどん出てきて、みんなですべての鉢を寄せてくれた。
 6年生によるあさがおの鉢立て直し作業は、9月鉢が消えるときまで何度となく続いた。時には、雨の中も厭わず、自分の仕事のように。
 掃除でも給食でもやさしく助けてくれる6年生。そんな6年生を間近に見て過ごしている1年生の教室では、お友達のランドセルを運んだり水筒を運んだりして帰りの準備を助け合って生活している1年生がたくさんいる。
 6年生から1年生が受け取ったやさしさのバトン。きっと6年後には、このバトンを1年生につなげていることだろう。