【安城市立東山中】もう一度この地にホタルを
- 公開日
- 2013/09/02
- 更新日
- 2013/09/02
心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)
平成24年1月、地域の方より「ホタルを一緒に育てたい」と学校へ協力の申し入れがありました。「宅地開発や農薬などが原因で、今はもうこの辺りでホタルを見なくなったが、なんとかもう一度この地にホタルを飛ばしたい」ということでした。
本校の生徒は、自然教室で水の大切さを理解し、環境を意識しながら生活する一方で、教師が何も言わなければ水を出しっぱなしにしたり、洗剤をたくさん使ったりするなど、行動が伴わない場面も見られました。また、クモや蛾などがいるだけで駆除しようとする姿も見られました。
そこで、地域の方と協力してホタルを育てることで、地域の環境問題を意識し、自然を愛する生徒を育てたいという思いも込めて、「里の自然を守る会」と連携して、ホタルの飼育を開始しました。
当初は「虫は嫌い」「ホタルの幼虫は歩き方が気持ち悪い」「便利な生活がよい」などと言っていた生徒たちも、飼育を進めていくうちに「ホタルが減少したのは人間の身勝手の結果ともいえる」「以前より生命の大切さを感じるようになった。どんな生物でも命の重さは同じ」と述べるようになりました。
現在も、餌となるカワニナを校内のビオトープで確保しておきながら、ホタルの飼育を続けています。昨年同様、今年も6月に校内でヘイケボタルの観賞会を開きました。地域の方々にもお知らせをした結果、のべ200人の来校者がありました。「この辺りにはいなくなったホタルを見せてくれてありがとう」「子供たちにみせてあげられてよかった」など喜びの声が聞かれました。