モラルBOX日記

【岡崎市立六ッ美西部小】 命の誕生 家族の思いを知り、自己肯定感を高める

公開日
2014/08/12
更新日
2014/08/12

心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)

 4年生の児童は、今年10歳という節目の年を迎える。心身共に大きく成長するこの時期に、改めて自分の命を見つめさせ、自分の存在の大きさを実感することで困難なことも乗り越えられる強さをもってほしいと考えた。命には始まりと終わりがあること、奇跡ともいえる自分の命をつなげたり支えてくれたりした先祖や家族をはじめとした周囲の人の存在があることに気付かせ、将来に向け自分に与えられた時間を精一杯使う方法を、家族の協力を得ながら考えていこうと計画を立てた。
 まず、へその緒で母親と自分がつながっていたことや胎内で赤ちゃんが成長する様子を知ることで、生命の神秘さや不思議さを感じ取らせた。その後、事前に家族から聞き取りをしてきた自分がおなかのなかにいたときの母親を含めた家族の思いについて話し合った。「喜び」「うれしさ」「楽しみ」以外に「心配」「我慢」も出てきて、家族の気遣いや支えも理解することができた。また心配、不安といった気持ちが胎児であるわが子の成長につれて喜びやうれしさに変わっていくことも子供たちの話し合いで押さえることができた。話し合いの終末、一人の児童が「今、お母さんは怒ってばかりだけど、おなかの中ではこんなに大切に思ってくれていたことを知り、うれしい。」と発言し、たくさんの子が共感した。今は注意されたり叱られたりすることが多く自己嫌悪に陥ることもあるが、自分のために我慢までしてくれる家族の存在を知ることは、子供たちにとって自分自身の存在そのものが家族の喜びにつながっていることへの気付きになったのではないかと考える。