寒さが増す12月。本校では、校内マラソン大会が行われます。11月後半から、マラソン大会に向けて、全校でかけ足に取り組み、強い体と心の育成に励みました。そんなかけ足での出来事を紹介します。
　マラソンを苦手としている児童Ａがいました。全校かけ足に参加はするものの、苦しくなると「もうだめだー」と大きな声で叫びながら泣いています。担任の先生が、Ａの隣で励ましながら走っていました。すると、Ａの後ろから聞こえたのは、
「腕をふるともっと楽に走れるよ。私もがんばるから、一緒にがんばろう！」
という声でした。Ａの涙が止まり、「もうだめだー」と叫んでいた口が閉じ、歯をくいしばって一歩前へ足を出した瞬間でした。
　マラソン大会試走の時、Ａの目に涙はありませんでした。