【愛西市立八開中】 「和田真由美さんの手記」 3−(3)生きる喜び
- 公開日
- 2015/03/10
- 更新日
- 2015/03/10
心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)
中学校3年生の最後の道徳の時間に「和田真由美さんの手記」(出典『キラリ☆道徳』正進社)を行いました。
和田真由美さんは30歳代前半で骨髄性白血病と診断され、化学療法や骨髄移植など、過酷な治療を受けました。和田さんが経験した辛く、苦しい闘病生活に心を寄り添わせ、それでも幼い子どもたちのために必死に耐え、病気を克服した彼女の壮絶な人生を紹介しました。
和田さんの言葉にある「よりよく命を使うことを自分の使命として明日に向かって生きている」に着目させ、「より良く命を使うとは」「自分の使命とは」を主題にしました。中学3年生には難題であろうと思いましたが、「難しいからこそ考えがいがある」と思い、発問を投げかけました。すると、生徒たちは実に一生懸命に悩み、必死になって考えてくれました。主な意見としては、
「周りの人を悲しませないため」に命を使う。
「自分がお世話になった人に恩返しをしていくため」に命を使う。
「自分が経験してきたことを若い世代に伝えていくこと」を使命として生きる。
「自分が学んだこと、得たことをカタチにしていくこと」を使命として生きる。
「自分にしかできないことを見つけ、世の中をより良くしていくため」に命を使う。
といった意見があがりました。さらに、
「(周りに迷惑をかけないようにしながらも)自分のやりたいことをやり、好きなことをやること」を使命として生きる。
という考えもありました。
特にこの意見に対して友達同士、質問をしながら考えを深めていき、激論を交わした末に生徒たちが見つけたものは「自分が幸せになろうと精一杯生きることは、周りの人をも幸せにすることにつながる」ということでした。そしてさらに、逆に言うと、「周りの人を幸せにしようとすることで、自分自身も幸せになる」ということも気づいたようです。教師である自分の方が彼らから新しい貰い物をしました。
2週間後に卒業式を迎え、新しい人生を踏み出していく彼らの心に、本時の内容が響いてくれたのではないかと思います。