【刈谷市立小高原小】ネットモラルについて考えよう
- 公開日
- 2017/01/25
- 更新日
- 2017/01/25
情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)
本校の6年生のある児童は、人なつっこく、下級生に対しても、親切にふるまうことができる。ところが、最近学校に来ても、眠そうに目をこすったり、いらだったりしている様子が見られた。学校での様子を伝えるため、母親に連絡を取ると、母親には思い当たるふしがあるらしい。「インターネット」である。
5年生のときから、インターネットに興味を抱き始め、自宅にあるパソコンを使って、インターネット検索をしているようだった。始めは、動画掲載サイトなどで、ゲームの攻略方法などについて調べていたらしいのだが、次第に、他の動画、アニメの視聴へと興味が広がっていき、最初は30分、1時間、そしてついには3時間と、その時間が延びていった。母親とルールを設けて使っていたようだが、やがてそのルールも希薄になり、夜中や早朝にこっそりインターネット検索を行うようになった。
子どもたちが将来、様々な情報を積極的に得ることは、極めて重要なスキルである。だからこそ、小学校の段階から、インターネットに潜む危険性と、それらの危険を回避するためのルールについて段階的に学んでいくことが重要である。そこで、ネットモラルについて学ぶ機会を設けることにした。
教材として「事例で学ぶNetモラル」にある「安全なネットの使い方」を視聴した。親の言いつけを守らず、一人でネットを使用したために、トラブルに巻き込まれるという内容のものであった。これを見せたとき、最初は面白がって見ていた児童Aの表情が、少しずつ変わっていくのが分かった。なぜならば、この教材内に出てくる少年の行動が、家庭での児童Aの行動とまさに一致したからである。授業後の発言では、「ネットはこわい。気を付けて使っていかないといけない」という言葉を聞くことができた。このことから、学習をする前よりも、ネットモラルについて意識が高まったように感じた。
この「事例で学ぶNetモラル」は、視覚的に分かりやすく、トラブルの原因と結果、それを回避するための方法が、簡潔にまとめられており、児童がネットモラルについて意識するための教材として有効であった。