【豊田市立花山小学校小学校】義足体験・全校道徳講演会を通して
- 公開日
- 2018/03/07
- 更新日
- 2018/03/07
心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)
9月に、ロンドンとリオのパラリンピック出場選手である、佐藤圭太選手が講演会に来てくださいました。トレーニングを積み重ねてきたことが分かる、正にアスリートという姿ですが、ジャージをめくると、右足には義足がつけられていました。短距離走の100mと200mの日本記録・アジア記録保持者です。
講演会の前に、3年生が佐藤さんと義足体験をしました。子供たちが体験用の義足を付けて歩いてみると、思ったより動かしづらく、義足歩行の大変さを体験することができました。3年生は、後期の総合的な学習の時間で「福祉」について学んでいきます。この義足体験が、「福祉」に対して目を向けるきっかけとなりました。3年生はそれ以降、車いす体験や点字・手話の体験、ボッチャ・高齢者疑似体験などを通して、自分たちにできることは何かを考え、行動しようとしています。
その後、全校道徳講演会を行いました。佐藤さんは、中学3年生のときにくるぶしの上あたりに腫瘍ができ、「足を切断して義足で生活をするか、足としての機能は失うが、腫瘍だけを切除するか」という選択を迫られました。たった15歳でその選択はすごくつらいものだったと思いますが、佐藤さんはお医者さんの話を聞いて、「足を切断して、義足で生活する」という決断をしました。義足にはなりましたが、リハビリをすれば日常生活はもちろん、スポーツをすることも可能になりました。
今は、2020年東京パラリンピック出場に向けて、日々トレーニングを重ねられています。目標は、「100mを10秒台で走る」だそうです。明るく話をされ、実際に競技用の義足をつけて走る姿も見せてくださいました。きっと苦しいこともあったと思いますが、15歳での選択が、今の道を開きました。夢に向かってチャレンジし続ける佐藤さんは、とても素敵でした。佐藤さんが子供たちに語りかけた、「夢に向かってチャレンジを!」という言葉を、子供たちはきっと忘れないと思います。最後に触らせてもらったリオパラリンピック400mリレーの銅メダルは、ずしりと重みがありました。
この講演会を通して、困難なことに出会っても、あきらめずに夢を追い続ける佐藤さんからたくさんの勇気をもらいました。これからの生活に、必ず生かされていくと思います。