【東栄町教育委員会】生き方に学ぶ ―失ったものから見えてきた“いのち”の価値―
- 公開日
- 2025/12/11
- 更新日
- 2025/12/11
心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)
東栄町では、知・徳・体の調和ある成長を目指した教育を進めています。 令和7年10月25日(土)、町内で開催された講演会には多くの町民と中学生が参加し、北京・ロンドンパラリンピック競泳代表の伊藤真波さんの講話に耳を傾けました。伊藤さんは20歳のとき交通事故で右腕を失いました。突然の喪失に生きる意味を見失うほど深い絶望を抱えますが、家族や友人の支えの中で、「生きているだけで価値がある」という実感を取り戻していったと語ります。
伊藤さんは、失ったものにとらわれるのではなく、残された可能性に目を向けました。義手での看護師としての復帰、そして義手を外した“ありのままの体”で挑む競泳。いずれも容易な道ではありませんでしたが、「生かされた命をどう使うか。」という問いが、挑戦を続ける力になったといいます
講話の中で印象的だったのは、「命は当たり前ではなく、多くの支えの上に成り立っている」という言葉です。「悔しさや涙を経験しても、命がある限り人は前に進める。困難は人生の終わりではなく、新しい一歩の始まりになる。」という力強いメッセージが、会場の中学生にも深く響いていました。
伊藤さんの歩みは、東栄町が教育で大切にする“知・徳・体”の在り方とも重なります。命を尊び、人とのつながりに感謝し、自分を信じて挑戦する姿は、町民一人一人がよりよく生きるための大きな示唆となりました。