道徳科の授業の質的な転換が求められています 〜多様な指導方法を取り入れましょう〜
- 公開日
- 2018/06/26
- 更新日
- 2018/06/26
「特別の教科 道徳」を学ぶ
平成30年4月から、小学校では道徳科が始まりました。各学校では、道徳教育の全体計画の別葉や年間指導計画に基づいた授業実践が行われていることと思います。
道徳科の実施に当たっては、授業の質的な転換を図るために、学習指導過程や指導方法の工夫が求められています。具体的には、子供自身が自分の問題として道徳的諸価値を考える主体的・対話的で深い学びを実現するために、指導者が道徳科でねらっていることをしっかりととらえることがより重要になります。そのポイントは、次の二点です。
○道徳科の学習では、授業の質的な転換を図るために、指導者は目標を理解し、子供が道徳的諸価値の理解を基に、多面的・多角的に考えるための多様な指導方法を意図的に取り入れていくこと。
○道徳科の授業展開としては、年間指導計画上の工夫、単位時間内での工夫など様々な工夫が考えられるため、学校の実態、子供の実態を踏まえた上で、主題やねらいに応じ、適切に教材を選択していくこと。
つまり、道徳科の授業においては、子供の問題意識を大切にした主体的な学習となるよう配慮することが肝要です。そのための指導方法は様々ですが、指導方法については、次の例示を参考にするとよいでしょう。
1 読み物教材の登場人物への自我関与が中心の学習
2 問題解決的な学習
3 道徳的行為に関する体験的な学習
(H28.7.22「道徳教育に係る評価等の在り方に関する専門家会議」)
これらの学習を取り入れることで、道徳的諸価値に関わる問題について、多様な他者と共に考え、議論する中で、多面的・多角的な見方へと発展し、道徳的諸価値の理解を自分自身との関わりで深めることが可能になると期待されています。
これら一つ一つの指導方法には、独立した指導の「型」があるわけではなく、また、はっきりと区別して指導できるものでもなく、柔軟な発想の下に授業が構想されることが望まれています。
次回は、「読み物教材の登場人物への自我関与が中心の学習」について掲載します。