モラルBOX日記

【あま市立美和中】こんなお電話をいただきました

公開日
2012/05/02
更新日
2012/05/02

ちょっといい話

  • 958310.jpg

https://asp.schoolweb.ne.jp/2340010/blog_img/10513933?tm=20240815153205

「こんにちは、美和中学校です」
「もしもし、私は美和に住む一市民です。今日は、涙が出るくらいうれしいことがあったので電話をしました」
電話をかけてくださったのは、木田駅の近くにお住まいのAさんでした。その内容は次のようなお話でした。

 Aさんは、足の具合が悪いおばあさんです。ある日のお昼ごろ、通院先の病院からの帰りに木田駅に着きました。足の具合が悪いうえに、84歳という高齢のAさんは、腰を深く曲げながら両手いっぱいの荷物を持って、プラットホーム西側の陸橋を上り下りしなければなりません。今のAさんには、とても大変なことです。
 「どうしよう」と思ったそのとき
「おばあさん、荷物を持ちましょう」
という声がしました。見上げると背の高い、制服をパリッと着た男子中学生がAさんを笑顔で見ています。Aさんの胸からうれしさがこみ上げてきました。男子中学生は、Aさんの荷物を持つと、ゆっくりゆっくり一歩ずつ陸橋の階段を上り、改札まで一緒に歩きました。
「ありがとう、どこの中学校なの」
「美和中です」
男子学生は、名前も名乗らずに行ってしまいました。Aさんは、うれしくて家に帰っても涙が止まらなかったそうです。

 この日は、高校入試の出願日でした。きっとその帰りだったのでしょう。地域からの電話というとお叱りの電話が多い中、生徒の善行に地域の方から深い感謝の言葉をいただきました。Aさんと同じように、私たちにとっても、うれしく、かつ誇りに思える出来事でした。