モラルBOX日記

【飛島村立飛島学園飛島中】人権教室で学ぶ

公開日
2012/11/02
更新日
2012/11/02

心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)

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 飛島学園は、平成22年4月より施設一体型小中一貫教育校として開校しました。「確かな未来を拓く」を校訓とし、初等部(1〜4年)、中等部(5〜7年)、高等部(8・9年)という4・3・2年制の区分を制定しています。
 10月2日、飛島村役場健康福祉課の主催で、中等部・高等部の生徒181名を対象に、人権教室を行いました。
 まず、村長さんが、伊勢湾台風で疎開されたときの苦労話をされました。その後、東日本大震災のようすをスライドで視聴し、震災で避難された方々の苦難を事例にあげ、下記の3つのテーマに分かれて、30グループに分かれ、「私たちができること」について話し合いました。
【テーマ1】
 私は福島県から来たというだけで、子どもを公園で遊ばせないようにと言われまし  た。それは放射能がうつるということらしいです。手もつないでもらえなかったりして、とても悲しい思いです。
【テーマ2】
  私は、家族・親類を亡くして避難してきましたが、学校で「津波でどうしていっしょ に死ななかったのか?」と言われました。何ヶ月たっても津波の映像を見るたびにぼーっとしてしまい、現実を認められないでいます。私はこの世に必要ないのでしょうか。
【テーマ3】
  私は家族で、お父さんの知人宅で生活しています。月日がたってくると、だんだんと文句を言われるようになって、とても居(い)づらいです。早く福島の家へ帰りたいです。

 生徒たちは、それぞれ自分の立場に置き換えて、真剣に話し合っていました。
 最後に、9年生が代表で、自分のグループで話し合われた内容をまとめ、発表しました。どのグループからも、『相手の立場になって考える』、『相手の気持ちを考える』、『正しい知識を身につける』などの意見が出ました。人権について、真剣に考える機会が与えられ、小中学生ともに、他を思いやる優しい心を育むことができました。

人権教室を終えて
【生徒の感想】
 ・ まず、いじめにあっている子ども達が、かわいそう。励ましたい。
 ・ 私は、福島の人達を傷つけないように、福島の人達と同じ気持ちになりたい。
 ・ 福島の人の気持ちになって考えることができてよかった。
 ・ 今も被害に遭い、苦しんでいる人がいます。だからこそ、その人達には優しく接していかなければいけないと思います。そして、東日本大震災を忘れてはいけないと思います。
 ・ 幸い、飛島村は大きな被害はなかったけれど、助ける側にならないといけません。僕たちにできることは何かを考えて生きていかなければならないと思いました。
 ・ 東日本大震災で心に深く傷を負った被災者の方に、心ない言葉を言うなんて本当に許せません。僕だったら、話しかけたり、相談したり、一緒に遊んだりして、少しでも心の傷を癒してあげられるように努力したいと思います。
 ・ 最近は、いじめなどが多くありますが、震災の被害にあった人達が、愛知に来てからいじめられていたことは、初めて知りました。私は震災の被害に遭っていませんが、私だったら絶対その人達の気持ちをわかってあげて、心のケアをしてあげたいです。
 ・ 地震にあいたくてあったわけではなく、放射能を浴びたくて浴びたわけでもないのに、差別するのはおかしい。このような人が、自分の周りにいるなら、味方になり助けてあげたいと思います。