【豊橋市立花田小】宙に舞った餃子
- 公開日
- 2012/12/27
- 更新日
- 2012/12/27
ちょっといい話
給食が大好きな鈴木君。今日の給食の献立は、麻婆豆腐、餃子、ゆで野菜と鈴木君の大好物ばかりです。鈴木君のクラスでは、余った給食は食べ終わった人からおかわりができ、数が決まっているものはジャンケンで勝った人が食べることができます。
今日は、ちょうど欠席が1名いたため餃子が二つ余りました。児童Aは餃子がほしくてジャンケンに参加しました。そして、見事ジャンケンに勝ち、二つの餃子のうち一つをゲットすることができました。
「やったー!」
児童Aは喜んで、担任の先生に餃子をお皿に入れてもらい、自分の席に戻ろうとしました。
その時です。
「いたっ!!」
児童Aは急いでいたあまり転んでしまいました。餃子は宙を舞って、床の上にぽとり…
「A君、しょうがないよ。」
担任の先生が声をかけると、児童Aも
「うん…」
と力なくうなずきました。とぼとぼと席に戻る児童A。
「先生、ちょっとそれ貸して。」
先生が振り返ると、もう一人の餃子勝者、児童Bが手を出していました。先生は不思議に思いながら、手に持っていたトングを渡しました。すると、児童Bは自分の餃子を2つに分けました。そして、児童Aのところへ行くと、黙ってお皿に餃子を半分のせました。
そのまま自分の席に戻った児童Bは、小さくなった餃子を食べ始めました。様子を見ていた先生は、児童Aにお礼を言うように声をかけようとしました。
その時、
「ありがとう!!」
教室中に響いた児童Aの大きな声。クラスのみんなも何事かと振り向きました。児童Aは満面の笑みで席に座りました。そして、ざわざわしているみんなをよそに、餃子を食べ始めました。児童Bもにやっと笑い、残りの給食を食べ始めました。