モラルBOX日記

【豊橋市立章南中】地域への思いを深める心をもった生徒を育成する活動

公開日
2013/01/19
更新日
2013/01/19

心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)

 本校は平成22年度より「環境教育」の研究を進めてきた。さまざまな学習活動のなかで、自分が住む章南校区を、自分たちによって将来にわたって大切にしていこうという心を育む活動を行ってきた。
(1)外来種「ヒガタアシ」駆除
 北アメリカやニュージーランドなどで深刻な外来生物問題を引き起こしている「ヒガタアシ」(学名:スパルティナアルテルニフロラ)が梅田川河口に繁殖していることが、市内中学校の先生の継続観察で明らかになった。北アメリカでは、干潟が草地に変わってしまい、魚や鳥の餌場や生育地が失われたということが報告されている。地域と連携をとりながら、汐川干潟をメインフィールドに環境学習を展開している本校にとっても地域にとっても、たいへん大きな問題である。
 県や市の環境課の協力を得て、昨年10月と今年の6月、10月にヒガタアシ駆除活動を行った。教室1つ分くらいの広さのヒガタアシ群落であったが、地下部に根をはっており、3回の活動によってやっと駆除することができた。活動を通して、身近な地域の環境を進んで守っていこうとする心が育った。
(2)汐川干潟「530運動」
 章南中学校の伝統的活動として行われている「汐川干潟530運動」。自分たちだけでの活動に限界があることに気付いた3年生は、地域の方に呼びかけをして共に清掃活動することにした。参加の呼びかけるビラを生徒を通じて家庭に配付したり、案内ポスターを市民館などに掲示させていただいたりした。当日は3年生徒94名に加えて、20名の一般参加者があった。
 最初、子どもたちはあまりのゴミの多さに、戸惑っているようだった。しかし、ほどなく、地域の方と打ち解け「ペットボトルはこちらの袋に入れてください」「袋がいっぱいになったらこっちにおくれん(ください)」など、コミュニケーションをとりながら活動が進んでいった。1時間ほどの活動時間があっという間に過ぎ、干潟は見違えるようにきれいになった。活動後の感想には「自分たちが発信したことで、地域の方がこんなに集まり、いっしょに活動できてよかった」「これからも、章南の伝統行事として代々引き継ぎ、地域の自然を守っていきたい」など、自分たちがすむ地域の環境を自分たちで大切にしていこうという心と実践力が育った。