モラルBOX日記

【知多市立新知小】運動会での光景

公開日
2015/02/20
更新日
2015/02/20

ちょっといい話

 全学年でそれぞれ行われた徒競走。コーナーで転ぶ児童も何人かいました。その中でのA子さんのお話です。
 A子さんの組がスタートし,前を走っていた児童(B子さん)がコーナーで転びました。普通なら,転んだ児童はすぐに起き上がり,再び走り出します。しかし,B子さんは,起き上がろうとしても起き上がれません。後方を走っていたA子さんは,B子さんが起き上がれないのを見ると,走るのをやめ,B子さんの腕をつかみ必死で起き上がらせようとしたのです。そのうち,近くにいた教師がB子さんに駆け寄り,B子さんを無事コース外に連れ出しました。
A子さんは走り始めましたが当然もう断トツの最下位です。そうこうしているうちに次の組が走り出していました。すると,A子さんは自らトラックの外にコースアウトし,次のグループにゴールを譲りました。一瞬の出来事でした。
 A子さんは,B子さんを助ければ,自分が最下位になるのをわかっていたのです。けれども自分の目の前に倒れて起き上がれないB子さんを助けずにはいられなかったのです。そして,行動に移しました。その上,後続のレースの子どもたちに迷惑がかからないように自らコースアウトしてゴールしました。
A子さんが助けなくても先生が助けてくれるからA子さんはそのまま走ってもよかったのです。しかし,A子さんはそうしませんでした。A子さんの他人や周りを気遣う心の優しさが自然とそうさせたのだと思います。
 さわやかな秋晴れの中で見た,心温まる光景でした。