【蒲郡市立形原中】資料「一冊のノート」を通して家族愛について考える
- 公開日
- 2015/02/20
- 更新日
- 2015/02/20
心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)
中学2年生では、家族との関わりが希薄になり、会話が少なくなりがちという生徒の実態が見受けられた。そこで、家族の中での自分を役割について考えさせたいと願い、「一冊のノート」という「私たちの道徳」に載っている資料を取り上げた。
資料のあらすじは、以下の通りである。幼い頃から面倒を見てくれたしっかり者である祖母であったが、近頃物忘れが激しくなってきた。季節外れの服装で外出したり、家の中の物を頻繁になくしたりするなど、トラブルが絶えない。そんなある日、祖母の机上に一冊のノートを見つける。自ら苦悩しながらも家族のことを一心に思う祖母の強い気持ちがノートには書かれていた。
この資料を読むことで、家族の存在がかけがえのないものであることを再認識し、家族の一員として支え合っていくことの大切さに気づいてほしいと考えた。
授業では、主人公の気持ちを共感的に追って展開をした。最初に、祖母の行動に対する腹立たしさに誰もが共感をした。次に生徒たちは、父の話を聞いた後の主人公の何とも言い返せないもどかしい気持ちについて考えた。その後、主人公の心情に寄り添った後に「祖母と並んで草取りを始めたのは、なぜだろう」と発問をすることで、生徒たちに主人公の祖母に対する考え方を客観的にみることにした。すると、それまで厳しく当たっていた主人公が祖母の隣で黙って並んで草取りをする意味を考えさせることができた。
最後に、祖母への手紙という形で生徒の想いを表現させた。祖母への敬愛だけでなく、今までお世話になった祖母を自分が守ってあげたいという気持ちを高めることができた。そのような感情が家族の一員として支え合っていくことにつながると感じた。
この授業を通して、生徒たちは、かけがえのない家族の存在に改めて気づき、家族の一員として支え合っていくことの大切さを学ぶことができた。
【授業後の生徒の感想】
○私も、おばあちゃんにお世話になっているけど、自分からおばあちゃんを助けてあげたいと思った。
○家におばあちゃんはいないけど、家族に対してひどいことを言ったりしているので、少し考え直したい。家族はかけがえのない存在だからしっかりと支え合いたい。
○母にだけど、八つ当たりをしたことがあります。素直になれない自分がたまにいる。でもこの話を読んで家族を大切にしたいと思った。