【西尾市教育委員会】青空の広がる東中生の育成 ~生命や自然、崇高なものとの関わりから学ぶ~
- 公開日
- 2024/11/18
- 更新日
- 2024/11/22
道徳科の授業実践(モラルBOX掲載用)
◎令和4・5・6年度西尾市教育委員会研究委嘱の令和6年度の授業研究から
中学校2年「心に青空を広げよう」(「カーテンの向こう」:愛知県教育振興会 内容項目Dよりよく生きる喜び)の授業を公開し、その後、協議会をもった。
協議会では、「中心発問や深まりの一手の切り返し発問は、生徒が価値に迫るために有効であったか」という視点をもとに協議された。
<協議会での主な意見>
・「深まりの一手」である切り返し発問の後には沈黙が訪れ、生徒が真剣に考えている様子がよく伝わってきた。生徒の発言内容からは、決して命が助からない絶望的な状況の中でも、よりよく生きることの大切さに気付く様子がうかがえた。
・他の患者のために行動したいと気軽に言っていた生徒が、中心発問や「深まりの一手」の発問により、その行動は自分にはできないと考えを改めた。
その後、更に仲間とも関わり合いの中で、「できないけれど、やってあげたい気持ちはある」と考え方が変化していくなど、本実践の中で生徒の思考は活性化された。
・生徒の考えを深めるための切り返しの発問をもっと早い段階ですることで、生徒同士で話し合う時間を十分に確保し、より深い道徳的価値に迫ることができたのではないか。
<講師の指導も含めたまとめ>
・教師の多くは表層的な授業にならないように発問について悩んでいる。深まりの一手による切り返しの発問は、この悩みを解決する手立てである。
よりよい発問にするためには、教師自身の深い教材解釈と、生徒の思考を立ち止まらせ、本音を引き出したり自分事として考えさせたりすることが必要である。
・「よりよく生きる喜び」とは、最後の最後にある項目であり、生き方の基盤となる道徳性を網羅させる項目である。よりよく生きることは、簡単でなく、難しい。人間とはそうできている。だからこそ、どう乗り越えるかみんなで考えることが大切である。