モラルBOX日記

【小牧市立小牧中】注文ボランティア

公開日
2013/11/28
更新日
2013/11/28

ちょっといい話

 11月25日中日新聞朝刊・校長室から(下)で、小牧中学校の「注文ボランティア」について紹介されました。
 平成12・13年度に文部科学省の研究指定校(学校支援ボランティアとともに創る教育)であったときに「注文ボランティア」が生まれました。社会や地域で活躍の方々と教師がタッグを組んで授業を創り、子供たちの学びを豊かにすることを目標として研究を進めていました。学校に頻繁に外部の方がお越しになり、学校教育の充実のために支援をしていただいていたのです。学校ばかりが助けてもらっていたのではいけない、私たちも、そして子供たちもできる範囲で、地域や社会に貢献しようという考えで始まったのが、この「注文ボランティア」なのです。校内だけでなく、校外にも生徒が活躍する場をつくっています。その趣旨は地域に受け入られ、定着し、今なお活動に広がりを持ち、「注文ボランティア」は続いています。
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「役に立つ」って楽しい
 17日の日曜日、愛知県小牧市のラピオ通り商店街に元気の良い声が響き渡った。「こんにちはー」「ありがとうございまーす」。ポップコーンを手際良く作り、カップに詰める。それを、商店街で買い物をして引換券を持ってきた人に渡す。
にこやかに、小さな子どもには身をかがめて。
 任されているのは、小牧中学校の田井愛弓さんら三年生5人。ボランティアだ。毎月第三日曜にある「楽美音城見市」でこの仕事を受け持つ。メンバーは「役に立っていると言われ、やりがいがある」と楽しそうだ。
 同校では、二〇〇〇年ごろから「注文ボランティア」という活動を始めた。地区や団体の依頼を受けると、生徒から参加者を募り派遣する。玉置崇校長が、子どもたちの輝く姿で思い浮かべる一つが、この活動だ。
 文部科学省の指定を受け、ボランティア教育に取り組んだのがきっかけで生まれた。当時、教頭だった玉置校長は「子どもが地域の人を助ける人になってほしいと考えたんです」と語る。
 そのころはチラシを配ると、一人暮らしのおばあさんが「切れた電球を換えて」、「カラオケを一緒に歌って」という人もあった。今は個人の要請こそないが、地区の運動会や市民まつりの手伝い、秋祭りのみこしの担ぎ手、児童センターの遊びの指導など幅広い。 件数も、昨年度は地区や団体からの申し込みが十九件あり、約三百七十人の生徒が参加した。ことしは現在まででも十五件、約三百人に上る。
 「活動の幅が広がっているだけでなく、生徒の姿勢も深まっています」と言うのは、担当の冨田賢史教諭だ。田井さんらも初めは注文ボランティアとして派遣されたが、今は城見市の主催者と直接やりとりする。
 メンバーは「内申書が良くなるからと言う人もいたけど、それじゃ長くは続かない。人との付き合い方やチラシの配り方など、学ぶことはいろいろあった」と話す。
 学校は、とかく成績や部活動などを中心に生徒をとらえがちだ。しかし「子どもは何でも得意というわけではない。役立ち感も生きがい感につながる。さまざまな力を発揮できる場が、子どもには必要だ」と玉置校長。
 「高校生になっても続ける」。迷いのないメンバーの声がそろった。
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