モラルBOX日記

【豊田市立冷田小】思いやりの心をもって人と関われる子

公開日
2015/01/15
更新日
2015/01/15

心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)

 「今日も、1日楽しかったね。」「明日は、何する?」こんな会話をしながら下校する子どもたちを育てたい。それを目指して、思いやりの心をもって人と接することの良さや大切さを心で学ぶことができるように、道徳教育の充実を図ってきている。今年度、冷田小学校の人権週間では、一人一人を大切にする心を育てることをテーマにした授業と、藤田敬一先生の講演による「人権を考える集い」を行った。保護者会と連携させることで、子どもだけでなくおうちの方と一緒に人権について考える機会をもつことができた。

1 学級での取り組み
 それぞれの学級で話し合い、人権週間における目標を決めた。目標を教室に掲示し、常に意識できるように心がけた。朝の会では、みんなで目標を唱和し、1日がスタートしている。
 道徳授業では、各学年の実態に応じて、思いやりの心を育てるための授業実践をした。公開授業であるのでたくさんの保護者の方にも参観していただくことができた。3・4年生では、大縄跳び大会を成功させるためには、飛ぶのが上手でない子を特訓すればいいのかという、具体的な場面を設定して話し合った。「一人だけ特訓しても全員がうまくならない」「一人だけ特訓しても楽しくない」「一人の子は、いい気持ちではない」などの意見が出され、全員でがんばることがいいのだという気持ちが伝わってきた。最後に自分の学級を漢字一文字で表すと「楽」「力」「炎」「元」「仲」など明るい言葉をイメージしていた。
2 講演会の様子
 藤田敬一先生を講師に迎え、「人間について考える−みんなちがって、みんないい−」をテーマに人権や人間、命について考えた。先生の温かいお人柄が冒頭のあいさつからあふれ出ていて、子どもたちはすぐに先生のお話に引き込まれていった。33人の子ども一人一人に語りかけるように講演は続いていった。あいさつは言葉を交わすだけのものではないこと、平等の本当の意味、思いやるということはどういうことなのかなど、心に染み入るようなお話であった。保護者に向けても、子どもに言ってほしくない言葉をいくつかあげ、子どもの思いを大切にするための心構えを教えていただいた。昔、先生がいじめてしまった友達の心の傷と、それに対する先生自身のつらさを話された。そのあと「いじめたことがあるか」という問いかけに、正直に何人かの子の手があがったのは、先生の心に共感したからであろう。「みんなちがってみんないい」今までにも何度も耳にしたり口にしたりしてきた言葉であるが、この日ほど心に深く感じることはなかったように思う。講演後の子どもたちの明るい笑顔がそれを物語っている。