モラルBOX日記

【弥富市立弥富中学校】全校一斉道徳「人の心の痛み−いじめについて考えよう− 〜子どもたちの声・叫びを聞いてください〜」

公開日
2019/11/12
更新日
2019/11/12

心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)

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 本校は、道徳教育を教育活動の柱に据えており、本年度は、「自主・自律」「思いやり」をテーマに、学期に1回、「全校一斉道徳」を行っています。
 1学期は、いじめで息子さんを亡くされた大河内祥晴さんをお招きしました。
 午前の授業では、息子さんの最後の手紙を読みました。息子さんといじめていた生徒は、最初からこんな関係だったわけではなく、ちょっとしたきっかけからエスカレートしていきました。「なぜこんなことになってしまったのだろうか」と本人、いじめた子、クラスメート、家族などいろいろな立場から考えました。そこから、「今のクラス、誰もが安心して過ごせる教室にするためには、どんなことが大切か」について意見を発表しました。「自分勝手な行動をしない」「人の気持ちを考える」「個性を認め合う」「お互いを尊重する」「短所ではなく長所を見る(見つける)」といった意見が出ました。
 午後の講演では、息子さんの話だけでなく、全国にいるいじめで苦しむ子供たちからの手紙を紹介しながら、語られました。そして、生徒たちに、「(いじめをなくすためには)人と関わらなければよいのではない。隣の人から、もらっているものはある。一人の人間では得られないものがある。そして、より一人でも多くの人と関わってほしい」と話されました。
 大河内さんの話を通して、子供たちの声や叫びを聞くことで、自分の行動を振り返るとともに、「自分がどうありたいか、どうあるべきか」を真剣に考えられたように思います。
〈生徒の感想〉
・大河内さんが、「居場所」と言ったときに、お母さんを思い出しました。母さんが、習い事や学校に入ってからも、「きちんと居場所ある?」と聞いてくれていたからです。いつもさりげなく言ってくれている言葉の意味を知った気がしました。
・ちょっとした悪ふざけ、悪口など、僕もたくさんしてしまったことがあります。それがエスカレートして、いじめにつながっていくことを改めて聞いてみると、言葉の重みや行動の責任などを感じました。ちょっとしたきっかけで、人を傷つけてしまう。でも、そうじゃなくて、励ますこともできる。そういう行動や言葉の重みだけでなく、強さというものを考えることができました。
・「思いやり」と簡単に言うけれども、実行するには大変な勇気がいる。しかし、その行動で救われる人もいるのだと思った。そして、僕は、「いじめは、取り返しのつかないことになる」と改めて考えさせられ、「一つの命の重さ」をとても深く知ることができた。