モラルBOX日記

【豊田市立元城小】縦割り班活動を通して心を育てる

公開日
2013/11/28
更新日
2013/11/28

心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)

 本校では縦割り班活動で、毎年異学年交流を行っています。1年生から6年生までの縦割り班を構成し、毎日取り組む「縦割り掃除」や月1回の「縦割り遊び」、6月と2月の「なかよし会食」があります。また、縦割り班で参加する「1年生を迎える会」「6年生を送る会」「なわとび集会」等の全校集会も行っています。
 縦割り班を活用するねらいは、大きく三つあります。
 一つ目は、異年齢の子供たちの交流を活発にしたいということです。意図的に異年齢の子供たちが関わる機会を設定することにより、地域の中でも年齢を超えた集団で遊ぶことが増えてきています。地域の方からも、「うちの子は一人っ子ですが、地域で上の学年や下の学年の子供たちと仲良く遊んでいる姿は、とても微笑ましく感じます。」といったご意見をいただきました。
 二つ目は、集団活動を通して学年ごとの立場や役割の違いに気付き、相互の助け合いや学年に応じた役割を経験させるということです。高学年はリーダーとしての役割と広い視野に立ち行動すること、低学年は集団で活動することの楽しさや、力を合わせることの大切さを学ばせたいと考えています。
縦割り班では、高学年の児童は自然に低学年の面倒を見るようになります。低学年の児童は、上の学年の子たちの様子をまねしながら成長していきます。そこには思いやりや寛容の心も育っていきます。1年生の子が日記に、「運動場で遊んでいて転んだら、6年生のお姉さんが優しく保健室へ連れて行ってくれました。すごくうれしかったです。」と書いていました。
 トラブル等が無いわけではありません。例えば、「低学年が言うことを聞いてくれない。」、「高学年が無理なことを言ってくる。」等といったことがあります。しかし、それらを経験することによって、人との関わり方を学び成長していくと感じます。
三つ目は、学年の壁を越えた学校としてのまとまりです。学年が違ってもお互いのことが分かってくると、仲良く遊びます。そのことが学校全体としてのまとまりにつながっていくと考えます。同じ班の低学年と高学年が「おはよう。」と互いにあいさつを交わす姿は微笑ましいものです。ときにはふざけあっていることもあります。高学年は力を加減し、低学年がけがをしないように様子を見ています。
 子供たちが大きくなり社会に出ていくと、様々な年齢の人との関わりが必要になります。そんなとき、互いの活動や人間関係がうまくいくように、縦割り班活動で学んだことが少しでも役に立てばと考えています。