【一宮市立中部中学校】ロールレタリングを通して
- 公開日
- 2014/07/31
- 更新日
- 2014/07/31
心の教育推進活動(モラルBOX掲載用)
自分自身の心と向き合うために、本年度から、全校体制で、ロールレタリングに取り組んでいます。ロールレタリングは、「自己への気づき」を促す交流分析の立場から開発されたものです。まず、個人が他者へ向けて手紙を書き、次に、他者の立場からその手紙に自ら返事を書いていくという自己カウンセリングの手法の一つです。たとえば、「私から母へ」「母から私へ」といったものがあります。
本校では、生徒に本音を書いてもらうために、生徒が書いたものを読まないという約束を徹底しました。教員が読むのは、事後アンケートのみです。その回答には、「他者からの返信は書けない。」や、「他者の考えはわからない。」という意見が多く、実際に、返信を書けない生徒は少なからずいるようです。
確かに、他者の立場に立って、手紙を書くことは難しいでしょう。しかし、書けないということがわかるのは、相手の立場で考えようとしているからではないでしょうか。「なんとなく、こう言うかなと、想像することはできた。」という回答からもわかるように、書けないからといって、考えていないわけではありません。書ける量に限らず、真剣に考えているという姿勢がたいへんうれしいです。全校生徒で取り組むことで、自分自身の心と向き合うことができたら、「ふだんからよく話しているので、相手の言いたいことはわかる。」と書いてくれた生徒の心にまで、たどりつくことができるのではないでしょうか。ロールレタリングを通して、生徒の心の成長を願っています。